2020年ドバイ万博の経済効果は330億ドル

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2019年04月24日

ドバイ国際博覧会(ドバイ万博)が開幕する2020年10月まであと1年半と迫り、ドバイ万博事務局と会計会社アーンスト・アンド・ヤングは、ドバイ万博がアラブ首長国連邦(UAE)のGDPおよび雇用に与える直接・間接的効果について試算したレポートを、4月15日に発表した。

同レポートによると、準備期間、会期中、会期後を通じたドバイ万博によるUAEのGDPへの経済効果は1,226億ディルハム(約3兆6,780億円、1ディルハム=約30円)とされた。内訳は、セクター別にみるとイベント開催・ビジネスサービスが689億ディルハム、建設関連が270億ディルハム、レストラン・ホテル関連114億ディルハムなど、となっている。また時期別でみると、2013年の誘致決定以降の準備期間が全体の30.8%に当たる377億ディルハム、2020年10月から2021年4月まで6カ月間の会期中が18.5%に相当する227億ディルハム、そして会期後(2031年まで)が最も大きく、622億ディルハムで全体の50.7%を占めるという。

各時期で大きな効果があるのは、準備期間では会場をはじめとする関連インフラへの投資、会期中では2,500万人を目標とする来場者による会場内外での消費、会期後には会場内の設備の約8割が再利用される、「District2020」と呼ばれる新しい地区に入居する企業や商業施設、さらには同エリア内にできる新しい展示会場がもたらすイベント開催・ビジネスサービスなどの経済効果とされる。

また同レポートでは、2013~2031年において年平均4万9,700人、最大で延べ90万5,200人の正規雇用を創出すると試算している。

(山本和美)

(アラブ首長国連邦)

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