高知の与力水産、冷蔵水産品を初輸出
(ベトナム)
ホーチミン発
2019年04月26日
海産物の加工・販売事業などを行う与力水産(本社:高知県宿毛市)は4月19日、ベトナム向けの冷蔵による鮮魚の空輸を行った。同社にはこれまで冷凍品の輸出実績はあったが、冷蔵品は初の取り組みだ。今回輸出した魚種はマグロ、カサゴ、サワラ、キンメダイなど20種計約180キログラムだ(同社のベトナム向け水産品輸出の取り組みについては2019年2月13日記事参照)。
サンプル検査の見直しによる輸出拡大へ
ベトナムでは水産物の輸入時、サンプル検査が実施される。鮮度が命の冷蔵品は、サンプル検査にかかる時間次第では、その後の商品価値が大きく変わる。
水産物に関する通達36/2018/TT-BNNPTNT(2月10日施行)で、サンプル検査の頻度が一部見直されることとなった。商品はハイリスク、ローリスク、加工済み商品の3グループに分けられ、ハイリスクグループに分類される生鮮、冷蔵、冷凍品は、従来まではベトナムへの輸出のたびに、サンプルの提出が求められた。今回の見直しにより、3ロット連続して基準を満たした場合、その後は5ロットに1回のランダム検査に変更される。ランダム検査で基準に満たなかった場合は、再度3ロット連続して基準を満たす必要がある。
今回輸出された鮮魚は、日本食店を中心に約10顧客に販売された。今後は現地の飲食店やホテルにも販路を拡張していく予定。吉村典彦代表取締役は「鮮度にこだわりを持っている。サンプル検査の基準をクリアした後は、週に2回を目標に鮮魚の輸出をしていきたい」と意気込みを語った。
(眞嶋翔大)
(ベトナム)
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