ニューヨーク最大級のアクセラレーター、けいはんなRCで日本のスタートアップ支援を拡充

(米国)

ニューヨーク発

2019年04月25日

情報通信関連分野で先駆的・独創的研究を推進する国際電気通信基礎技術研究所(ATR:Advanced Telecommunications Research Institute International)は4月9日、米国ニューヨーク市最大級のアクセラレーター(注)のERA(Entrepreneurs Roundtable Accelerator)と、スタートアップ企業の活動支援に関する協力覚書(MOU)を締結した。

ATRは、関西の学術研究都市「けいはんな」を中心に、イノベーション創出に取り組むリサーチ・コンプレックス事業(けいはんなRC)において、新ビジネスの事業化支援やイノベーションハブの構築促進を担っている。これまで両者は2017年から協力関係を築き、ERAがけいはんなRCの事業化支援の一部として、日本のスタートアップ企業向けの1週間の集中メンタリングを行ってきたほか、米国投資家へ売り込む機会を提供してきた。2019年3月には、海外展開を目指す有望な5社が選ばれ、ニューヨークにおいてERAのメンタリングプログラムを受けた。

今回のMOU締結を受けて、両者は集中メンタリング期間を数カ月に延長することを検討し、日本のスタートアップ企業の海外展開支援策を充実・発展させる。また、日本のみならず、けいはんなRCが連携するイスラエルやスペイン・バルセロナなど、世界のスタートアップ企業も対象に加えることで、グローバルなイノベーションエコシステムを構築する取り組みも進める。

(注)アクセラレーターとは、資金援助や専門的コンサルテーションなどの支援を通じ、スタートアップの成長を支援する機関。

(樫葉さくら)

(米国)

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