初の日本語医療通訳サービスが開始

(ラオス)

ビエンチャン発

2019年04月02日

ラオスの首都ビエンチャンにある民間病院「アライアンス・インターナショナル・メディカルセンター(AIMC)」内に4月1日、増加する在留邦人向けのサービスとして、ジャパニーズメディカルデスク(JMD)が開設された。日本人向け医療アシスタンス事業を手掛けるブルーアシスタンス(本社:タイ・バンコク)による6カ所目のJMDで、日本人看護師が24時間体制で対応する。受け付けから診察、薬の説明、会計までを日本語で対応可能なことに加え、保険申請書類の作成代行、キャッシュレスサービスも受けることができる。精密検査や緊急手術などは、現在はビエンチャンに国際水準の病院が存在していないため、隣接するタイのノンカイ県やウドンタニの総合病院への緊急搬送をサポートする。

近年、ラオスではビエンチャンを中心に医療セクターの動きが活発化してきた。タイ系医療機関の動きが先行し、ラオス初の近代的総合病院となるバンコク・チェーン・ホスピタル(BCH)によるカセムラート・インターナショナル・ビエンチャン総合病院が2020年からのサービスを予定して建設中だ。2018年末には、トンブリー・ヘルスグループ(THG)とバンコク・ドゥシット・メディカル・サービシズ(BDMS)がそれぞれビエンチャンへの総合病院進出を発表した。

日系の動きも出ている。医療法人社団KNIは2018年10月、国立ミッタパープ病院との間で脳神経外科・リハビリなどについての支援と技術指導に合意した。既に日本人理学療法士が常駐し、リハビリサービスの提供を開始するなど、精力的に活動を進めている。

現時点では、高い医療サービスを受診するには、タイを中心として外国へ行く必要があるが、ラオスでの医療環境は今後、大きく改善するとみられる。

(山口あづ希)

(ラオス)

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