韓国銀行、2019年の成長率見通しを2.5%に下方修正

(韓国)

ソウル発

2019年04月26日

韓国銀行(中央銀行)は4月18日、「2019年経済展望(修正)」を発表し、1月24日に発表した「2019年経済展望」で予測した韓国の実質GDP成長率2.6%(2019年2月5日記事参照)を2.5%に下方修正した。詳細は以下のとおり(表参照)。

表 経済展望〔前年(同期)比〕
  • 民間消費・設備投資・建設投資:2019年の民間消費は、政府の政策などにより緩やかな増加を維持するが、家計所得増加の鈍化などのため、増加率は2018年と比べて落ち込む見込み。設備投資は、2019年下半期に世界の半導体需要が回復し、IT製造業を中心に増加に転じる見込み。建設投資については、住居用建物を中心に不振が続き、減少するとみている。
  • 雇用:2019年の就業者数は、製造業や建設業の業況低迷などが影響するものの、政府の雇用・所得支援政策、外国人観光客の増加などにより2018年と比べて改善する見通し。製造業は、2018年下半期以降の業況低迷が時差を置いて反映されるため、当面は不振が続くが、サービス業は政府の雇用支援の拡大などにより回復するとみている。これらによって2019年は全体で14万人増加し、失業率は3.8%となる見通し。
  • 消費者物価:賃金上昇などが押し上げ要因として作用するが、需要サイドの物価上昇の圧力が大きくなく、原油価格の下落、福祉政策の強化などの引き下げ要因により、消費者物価上昇率は2018年の1.5%から2019年は1.1%に低下する見通し。
  • 経常収支:経常収支は、黒字基調は維持するものの、貿易収支を中心に黒字の規模は縮まる見込み。貿易収支は、主力輸出品目の輸出環境の悪化により輸出が減少し、黒字が縮小するとみられる。また、サービス収支は、旅行および建設が改善されるが、加工サービス、運送は赤字が続く見込み。これらによって、経常収支は2018年の764億ドルから2019年は665億ドルへ黒字幅が縮小する見通し。

〔諸一(ジェ・イル)〕

(韓国)

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