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消費の低迷で2018年第4四半期はマイナス成長

(トルコ)

イスタンブール発

2019年03月15日

トルコ統計機構(TUIK)の発表(3月11日)によると、2018年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率は、おおむね市場の予測どおりの前年同期比マイナス3.0%だった。この結果、2018年通年の成長率は前年比2.6%、1人当たりGDPは前年の1万597ドルから9,632ドルへ縮小した。

民間投資、消費の冷え込みが進む

第4四半期の成長率は、通貨安やインフレの高騰の影響が色濃く見られ、民間消費や投資がマイナスに落ち込み、外需の伸びも成長を支えきれなかった。なお、季節・日数調整後の成長率(前期比、年率換算)では2.4%減で、2期連続の減少となり、2019年第1四半期(1~3月)もマイナス成長が続くと見る向きもある。

支出項目別にみると、GDPの最大項目である家計最終消費支出は前年同期比でみて、前期の0.8%増から8.9%減へと失速した(表1参照)。特に耐久消費財の落ち込みが34.6%減と著しい。政府最終消費支出も0.5%増に減速した。また、民間投資を含む総固定資本形成は前期の4.7%減から12.9%減と急落した。中でも機械・設備が25.8%減と落ち込みが著しく、民間の投資意欲は冷え込んでいる。輸出は10.6%増と減速しつつもなお好調で、通貨安の影響で輸入が24.4%減と落ち込んだことから、外需(ネット輸出)はプラスに寄与している。

表1 支出項目別実質GDP成長率(2009年連鎖価格)

生産部門別にみると、これまで成長を牽引してきた建設の落ち込みが目立つ(表2参照)。製造業は7.7%減と冷え込み、サービス業も主要部門は軒並みマイナス成長だった。

表2  部門別実質GDP成長率(2009年連鎖価格)

景気低迷の懸念

2018年8月に対米ドルで25%の下落を見せたトルコ・リラは、インフレ高騰と金利上昇に作用して内需鈍化を招いており、民間消費だけでなく、外貨借り入れと輸入に依存する民間企業の経営を悪化させた。インフレ率(CPI)も2018年10月の25.2%をピークに、2月に19.67%に改善しているとはいえ、実質所得は低下した。

ベラト・アルバイラク国庫財務相は「2018年第4四半期の経済成長率は想定範囲内だった。経済的に最悪の状態は終わった。金融セクターの回復、インフレ、失業率を引き下げるキャンペーンの影響で、2019年の経済は新経済計画の目標どおりに進むと信じている。2019年のデータは、経済が回復傾向にあることを示している。低成長は一時的なもので、輸出と観光収入の増加がトルコの成長を支える」と述べた。また、3月末の地方選挙後に構造改革を行い、経常赤字を縮小させ、高付加価値製品の生産を高めるとした。

新経済計画は、2018年の成長率を3.8%増、2019年を2.3%増としているが、OECDは3月6日、2019年の成長予測を0.4%減から1.8%減まで下方修正しており、市場はトルコ経済の低迷が2019年も続くと予想している。

(中島敏博)

(トルコ)

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