2018年の対内直接投資は310億ドル超、製造業を中心に好調
(メキシコ)
メキシコ発
2019年03月13日
経済省が2月28日に発表したデータによると、メキシコの2018年の対内直接投資は、前年比(注)6.4%増の316億430万ドルとなった。投資受け入れ額が最も多い製造業は15.5%増と好調だった。そのうち、輸送機器は4.7%増と堅調な伸びを示し、情報処理・通信・電子機器は2倍超の伸びとなった。主要国・地域別1位の米国からの投資は11.7%減の122億7,370万ドルだった。日本は前年と同様に国別5位で、7割近くを製造業が占めた。
投資の類型別では、新規投資が36.3%、利益再投資は38.8%、親子間勘定が24.9%だった。
主要国・地域別にみると、首位の米国の構成比は38.8%となり、4割を切った(表1参照)。同国からの投資は製造業が64.4%を占め、製造業の割合は前年より9ポイント増えた。製造業のうち、輸送機器が47.9%を占めている。2位はスペインで前年比55.2%増の41億2,710万ドル(構成比13.1%)となった。金融・保険が37.6%、電気・ガス・水道が30.0%を占め、伝統的に強いサービス分野への投資が引き続き活発だ。3位はカナダで、電力関係の投資が半分を占めた。
アジアでは、日本が自動車産業を中心に21億2,300万ドルで5位の投資額となり、前年比29.3%増と好調だった。なお、日本企業の対メキシコ直接投資は在米企業を介して行われることも多く、その場合、メキシコの対内直接投資は統計上、米国の投資として計上されていることに注意が必要だ。韓国は9位で、21.0%増の6億3,170万ドルとなった。
主要産業別にみると、トップの製造業が前年比15.5%増の155億2,350万ドル、構成比は49.1%と約半分を占めた(表2参照)。このうち、情報処理・通信・電子機器は2倍超の伸びをみせた。輸送機器は4.7%増で、内訳をみると完成車が23.7%減だったものの、自動車部品が28.9%増と好調だった。サービス分野では商業が最も大きく、全体の8.9%を占めた。
日本からの投資額21億2,300万ドルのうち、製造業が14億4,050万ドルとなった。内訳をみると、完成車メーカーによるものが2億6,600万ドル(前年比54.4%減)と減少したが、自動車部品製造投資は7億2,840万ドル(30.8%増)と大きく伸びた。投資類型別では、新規投資が43.3%、利益再投資が34.2%、親子間勘定が22.5%だった。案件数は193件。
(注)対内直接投資は、企業から経済省外国投資局への報告が遅れることがあり、時点の違いによって数字が変化するため、前年の数字としては2018年3月30日確認分と比較。
(岩田理)
(メキシコ)
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