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欧州議会、対内直接投資に関わる審査厳格化法案を承認

(EU)

ブリュッセル発

2019年02月15日

欧州議会(本会議)は2月14日、EUとしては初めてとなる、対内直接投資(FDI)の審査(スクリーニング)に関わる法案を承認した。EUにとって戦略的に重要な産業分野に対する投資(買収)について、国家安全保障や公的秩序の視点から精査することになるとしている。対象には、特定国政府と関係する国営企業による不透明な投資や、FDIに影響するEUのプログラムや事業を含む。

外国国営企業による戦略産業への買収に警戒感

欧州議会は賛成500、反対49(棄権56)の圧倒的多数で、同法案(2018年5月29日記事参照)を承認した。EUはFDIに対して、原則として特別な規制を課してこなかったが、戦略的に重要な産業や技術については、例外的にその是非を審査する枠組みを整備する。

欧州議会の発表によると、具体的には、エネルギー、運輸、通信、データ、航空・宇宙、金融、先端技術(半導体、人工知能、ロボティクス)が厳格な審査対象として挙げられていたが、これまでの欧州議会審議を通じて、水資源、医療・健康、防衛、メディア、バイオテクノロジー、食品安全などの分野が加えられたという。

ただ、今回の法案に盛り込まれた審査手法では、欧州委員会などEU側が一方的に投資に関する許認可権限を握るわけではなく、当該産業・企業に関連するEU加盟国との連携を強化し、EUと加盟国との情報共有など協力体制の構築に主眼が置かれている。欧州委は必要に応じて、関係国に「意見」を提示するが、当該投資に関する最終的な許認可権限はEU加盟国に残される。

欧州議会によると、EU加盟国レベルで、何らかのFDIに対するスクリーニング制度を導入している国は、現時点で14カ国(オーストリア、デンマーク、ドイツ、フィンランド、フランス、ラトビア、リトアニア、ハンガリー、イタリア、オランダ、ポーランド、ポルトガル、スペイン、英国)に上るという。

今後、EU理事会は3月5日に本法案について採決する予定で、ここで承認されれば、EU規則として発効(官報掲載の20日後)し、その18カ月後に適用となる見通しだ。

(前田篤穂)

(EU)

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