2018年の鉱工業生産指数は1.1%増

(ブラジル)

サンパウロ発

2019年02月22日

ブラジル地理統計院(IBGE)の発表(2月1日付)によれば、2018年通年の鉱工業生産指数は1.1%増だった。2017年の2.5%増と比較すれば伸び率は低かったものの、2年連続の増加となった(添付資料表1参照)。財別にみると、耐久消費財の伸びは7.6%増、資本財は7.4%増、中間財は0.4%増だったが、非・半耐久消費財が0.3%減となっている(添付資料表2参照)。

IBGEは「資本財の伸びはトラックや建設資材の生産増加の影響を受け、耐久消費財に関してはサッカー・ワールドカップの影響でテレビ生産の増加に支えられた」としている。全国自動車製造業者協会(Anfavea)によれば、2018年のトラック生産台数は前年比27.1%増の10万5,534台だった。テレビの生産拠点が集中している、マナウス・フリーゾーンの統計によれば、2018年1~11月のテレビの生産台数は1,126万台と、11カ月間で2017年通年の生産台数(1,031万台)を上回っている。

製造業を業種別みると、製造業に区分される25業種の中で、マイナスの伸びとなった業種の数は13業種で、前年の7業種から拡大している。最も高い伸び率を記録したのは自動車で12.6%増、次に医化学・医薬品(6.1%増)、紙パルプ・紙製品(4.9%増)と続く。逆にマイナス幅が大きい業種は、食品(5.1%減)、たばこ(4.0%減)、衣類・アクセサリー(3.3%減)となった。IBGEでは食品のマイナスについて、サトウキビを原料とする砂糖・エタノール産業で、価格面で有利なエタノール生産が拡大した結果、砂糖の生産が減少したことを要因に挙げている。国家食糧供給公社(Conab)の2018年12月時点の見通しによれば、2018/2019年度(2018年4月~2019年3月)産の砂糖生産量は前年度比16.2%減の3,173万トンとなっている。

(二宮康史)

(ブラジル)

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