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トランプ大統領、一般教書演説で超党派での協力を呼び掛け

(米国)

ニューヨーク発

2019年02月12日

トランプ米大統領は、2月5日夜にワシントンで行われた就任後2回目の一般教書演説外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにおいて、報復的な政治対立を避け、公益のために党派を超えて団結すべきだ、と訴えた。移民問題や老朽化したインフラの再建、高額医療費・薬価の引き下げなどを、共和、民主両党の共通関心事項として挙げ、超党派での協力を呼び掛けた。他方で、ロシア疑惑に関する捜査を「ばかげた党派的な調査」だと批判するなど、トランプ大統領に対する議会調査を検討している民主党を牽制する場面もみられた。

不公正な通商関係の是正を求めていく姿勢を強調

トランプ大統領は米国経済に関して、就任以降の2年間で530万人の新規雇用を生み出し、賃金は上昇し、失業率は過去50年間で最低の水準だと自賛し、経済の好調さを示した。

通商関係では、「数十年にわたる悲惨な(calamitous)通商政策を是正することが最優先事項の1つ」だと述べ、米国にとって不公正な通商関係の是正を求めていく姿勢を強調した。特に、中国を名指しして「長年にわたり米国の産業を標的とし、知的財産を侵害し、米国の雇用と富を奪ってきた」と批判した。また、米国の雇用を守り、対中貿易赤字を縮小させ、米中間の不公正な貿易慣行を終わらせるための構造改革を含む、貿易協定の策定に向けて取り組んでいると述べた。

さらに、現行の北米自由貿易協定(NAFTA)を大失敗(catastrophe)だと評し、新協定の米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)こそが米国の労働者に恩恵をもたらすとして、同協定の議会承認を要請した。トランプ大統領は、USMCAによって「農産物の生産が拡大し、知的財産が保護され、製造業における雇用が米国に回帰し」、より多くの米国産(Made in the U.S.A)自動車が製造されると主張した。また、大統領の関税引き上げ権限を強化する「米国相互通商法(the US Reciprocal Trade Act)」の議会承認も要請した。同法案は、他国が設定する関税や非関税障壁が米国の水準を上回ると判断した場合、他国に対して同等の関税を課す権限を大統領に与える内容で、2019年1月24日に議会に提出されているが、共和党内にも反対の動きがある(2019年1月30日記事参照)。

メキシコ国境の壁建設の必要性は譲らず

トランプ大統領は不法移民対策に関して、米国南部のメキシコ国境における安全保障が緊急の国家危機(urgent national crisis)だとし、不法移民による犯罪の脅威を説明することに多くの時間を割き、国境の壁建設の必要性を訴えた。また、連邦政府のつなぎ予算が失効する2月15日までに、国境の壁建設費を含む2019年度(2018年10月~2019年9月)連邦予算について両党の歩み寄りを呼び掛ける一方で、国境の壁建設については譲歩しない姿勢を示した。なお、国境の壁建設費を捻出するための、国家非常事態宣言の行使の可能性については言及しなかった。

(須貝智也)

(米国)

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