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中南米進出日系企業調査、今後の事業拡大には慎重

(メキシコ、コロンビア、ベネズエラ、ペルー、チリ、ブラジル、アルゼンチン)

米州課

2019年02月08日

ジェトロは2月7日、中南米に進出している日系企業の経営実態や現地視点でみたビジネス環境についてのアンケート調査「2018年度中南米進出日系企業実態調査」結果を発表した(調査期間:2018年11月1~30日、687社に質問票を送付、342社から回答)。

2018年は、中南米進出日系企業にとって、不透明感に覆われ、先が見通しづらい年だった。メキシコやコロンビアなど主要国で政権交代があり、ブラジルでも10月の大統領選挙で、民政移管後初の右派候補の当選となった。大統領選をめぐる各候補の支持率の動向により、外国為替相場が左右される状況が主要国でみられた。また、在メキシコ企業は新NAFTA(北米自由貿易協定)交渉の行方を見定める必要が生じ、在アルゼンチン企業は同国の脆弱(ぜいじゃく)なファンダメンタルズがクローズアップされたことで通貨安や高金利に見舞われ、投資環境を見直す必要に迫られた。

上記のような政治・経済状況を背景に、業績面で全体的に大きな変化はないものの、今後の事業拡大に対する慎重な姿勢が目立った。2018年の営業利益見込みについて「黒字」と回答した割合は前回調査と同様の約6割だったが、国別ではアルゼンチンにおける同割合の急落(前回75.6%→今回61.1%)が目立った(図1参照)。他方、メキシコとブラジルでは「黒字」との回答割合が前年より増加し、全体を下支えした格好となった。

図1 2018年の営業利益見込み

また、2018年に比べた2019年の営業利益の見通しに関しては、中南米全体で「改善」とした割合は43.9%と、前回調査より8.1ポイント低下するなど、弱気な見通しが多かった(図2参照)。「改善」と答えた割合が最も高かったのはコロンビア(61.1%)で、ブラジル(57.0%)が続いたが、メキシコ、ペルー、アルゼンチンの同割合は前回調査より低下した。

図2 2018年と比べた2019年の営業利益見通し

今後1~2年の事業展開の方向性についての質問については、「拡大」とした回答割合が前回調査より増加したのがブラジルだった(図3参照)。ただし、割合の高さでトップのコロンビアは、7割強の企業が「拡大」と回答しており、今後、日本人駐在員を増やすとした割合も21.1%でトップとなるなど、域内の国の中では進出企業の積極姿勢が目立った。2016年末の付加価値税の引き上げに伴う2017年を通じた消費の冷え込みから、2018年は回復し、先行きにも明るさを感じているようだ。なお、現地従業員の雇用意欲はメキシコ進出日系企業が最も旺盛で、全体の半数の企業(50.5%)が「増加させる」と回答した。

図3 今後1~2年の事業展開の方向性

(竹下幸治郎)

(メキシコ、コロンビア、ベネズエラ、ペルー、チリ、ブラジル、アルゼンチン)

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