2018年の貿易黒字は約68億ドル、過去最高に

(ベトナム)

ハノイ発

2019年02月06日

ベトナム税関総局によると、2018年の輸出は2,434億8,300万ドル(前年比13.2%増)、輸入は2,366億8,800万ドル(11.1%増)だった。貿易収支は67億9,500万ドルと過去最高の黒字を記録し、3年連続の黒字となった。

内外資本別の貿易収支は、外資企業が298億5,300万ドルの黒字(前年は247億1,300万ドルの黒字)、国内企業が230億5,700万ドルの赤字(226億100万ドルの赤字)で、2012年以降、外資企業の黒字幅拡大、国内企業の赤字幅拡大が続いている。

主要国・地域別では、輸出相手先1位は米国で475億2,600万ドル(前年比14.3%増)、輸入相手先では、1位が中国で654億3,800万ドル(11.7%増)となった(表1参照)。

表1 ベトナムの主要国・地域別輸出入(通関ベース)

主要国・地域別の貿易収支は、前年に引き続き最大の黒字相手国が米国で、赤字相手国が韓国となっている。対米貿易黒字は、前年と同様に縫製品や履物の輸出が好調で、黒字幅は前年比7.8%拡大した。対韓貿易赤字は、輸出の大幅な伸び(前年比22.8%増)に対し、当地韓国メーカーの設備輸入が前年より小幅にとどまるなど、輸入額は大きく変わらず(1.1%増)、赤字幅は前年比8.9%縮小した。

主要品目別にみると輸出では、1位が「電話機・同部品」で490億7,700万ドル(前年比8.4%増)、2位が「縫製品」(16.7%増)、3位が「コンピュータ電子製品・同部品」(12.9%増)となった(表2参照)。輸出額が前年比28.2%増と、特に伸びの大きかった「機械設備・同部品」は、インド向けに受信機などの生産財輸出が拡大したことが寄与した。

表2 ベトナムの主要品目別輸出(通関ベース)

輸入品目1位は「コンピュータ電子製品・同部品」で421億9,800万ドル(前年比11.7%増)、2位は「機械設備・同部品」(0.5%減)、3位は「電話機・同部品」(3.5%減)となった(表3参照)。このうち「コンピュータ電子部品・同部品」の増加は、サムスン電子が当地で生産するスマートフォンに用いる、プロセッサーやメモリーなどの輸入が増えたことが一因とみられる。

表3 ベトナムの主要品目別輸入(通関ベース)

(柴田知賢)

(ベトナム)

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