雲南省の2018年GRP成長率は8.9%、第二次産業が堅調

(中国)

成都発

2019年02月05日

雲南省統計局は1月29日、2018年の経済状況を発表した。それによると、同省の2018年の域内総生産(GRP)は前年比8.9%増の1兆7,881億1,200万元(約28兆6,098億円、1元=約16円)となり、中国全体の成長率(6.6%)を2.3ポイント上回った(図参照)。

図 雲南省と中国の実質経済成長率の推移

第二次産業の伸びが経済を牽引

GRPを産業別にみると、第一次産業が前年比6.3%増、第二次産業が11.3%増、第三次産業が7.6%増で、特に第二次産業が堅調な伸びをみせた(表1参照)。

一定規模以上の企業の工業付加価値額(注)は前年比11.8%増となり、前年(10.6%増)から2桁増を続けている。発表によると、特に電力業、石油加工業、電子産業などの伸びが顕著だった。

固定資産投資は前年比11.6%増となった。うち、基礎インフラへの投資が10.9%増、設備製造業への投資が18.0%増、衛生および社会活動への投資が14.7%増だった。

社会消費品小売総額は前年比11.1%増の6,825億9,700万元となった。

貿易総額は前年比24.7%増の1,973億200万元で、うち輸出額は9.4%増の847億6,800万元、輸入額は39.3%増の1,125億3,400万元だった。

表1 雲南省の2018年の主要経済指標

2019年の成長率目標は8.5%

 雲南省は2018年の政府活動報告において、「グリーンエネルギー」「緑色食品」「健康生活実現の目的地」の「3つのブランドの定着」により、1,000億元規模の産業を形成することを打ち出している。

2019年の政府活動報告において、雲南省の阮成発省長は2019年の経済成長率目標を8.5%と述べた上で、上記「3つのブランドの定着」のさらなる発展による産業の強化、また企業のコスト低減、製造業の高品質発展など10の重点活動を行うことを発表している(表2参照)。

表2 雲南省の2019年の主要経済目標(前年比の伸び率)

(注)その年の主な業務による売上高が2,000万元以上の工業企業。

(田中琳大郎)

(中国)

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