現職大統領が再選の見通しも、与野党の対立が懸念

(ナイジェリア)

ラゴス発、中東アフリカ課

2019年02月27日

2月16日の投票が延期されていたナイジェリア大統領選挙(2019年2月18日記事参照)は、23日に投票が行われ、27日のBBCや現地メディアなどの報道によると、現職のムハンマド・ブハリ大統領が再選の見通しだ。

36州と首都アブジャのうち、ブハリ大統領を擁する与党の全進歩会議(APC)が19州、アティク・アブバカル元副大統領を擁する野党の人民民主党(PDP)が17州およびアブジャで勝利し、全体の得票数はAPCがPDPを400万票ほど上回ったもようだ。投票率は35%を下回り、1999年の民政化以降、最低の見込みだ。投票日は暴力や遅延が散見され、選挙での死亡者は50人程度との報道があるが、EUや米国などの監視団から不正の報告はこれまでのところない。

野党PDPは結果について、「受け入れられない」と不正があったとして追及する構えで、PDPの動きによっては情勢が荒れる恐れもある。既にPDPは選挙結果に抗議し始めており、対立の長期化が懸念される。

(山村千晴、小松崎宏之)

(ナイジェリア)

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