アルゼンチンとベトナム、市場開放に向けた取り組みで合意

(アルゼンチン、ベトナム)

ブエノスアイレス発

2019年02月26日

アルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領は、ベトナムのグエン・フー・チョン共産党書記長の招待を受けて、2月19~21日にベトナムを公式訪問した。両国首脳は19項目にわたる共同声明を発表し、2国間関係を強化することを確認した。

マクリ大統領は、2月19日にハノイに到着し、チョン書記長との間で通商関係強化を軸にした19項目にわたる共同声明を発表。両国とも相手国市場への参入拡大を目指す中、今回、アルゼンチンからベトナムへはレモンとグレープフルーツ、ベトナムからアルゼンチンへはドラゴンフルーツとライチの即時輸出解禁で合意した。また、アルゼンチンからはオレンジとマンダリン、ベトナムからはマンゴーとリュウガンの可及的速やかな市場開放への取り組みが確認された。アルゼンチンとしては、人口約9,500万を数えるベトナム市場への参入に期待を示しており、果物や豚肉、蜂蜜といった農産品のベトナム向け輸出にも取り組む意向だ。

2018年におけるアルゼンチンのベトナムとの貿易は、輸出が21億96万ドル、輸入が6億3,654万ドルで、14億6,442万ドルの黒字となっている。主な輸出産品は大豆油かすやトウモロコシで、ともにアルゼンチンからの輸出先としてはトップになっている。今回の共同声明では、メルコスールとベトナムとの自由貿易協定(FTA)にかかるプラス面での経済的インパクトを認識するとともに、その可能性について検証することにも合意した。

(紀井寿雄)

(アルゼンチン、ベトナム)

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