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英閣僚ら、議会でのブレグジット合意に向け最後の訴え

(英国、EU)

ロンドン発

2019年01月04日

英国のEU離脱(ブレグジット)をめぐる英国議会での採決を1月中旬に控え、年末年始にはテレーザ・メイ首相や閣僚らから、反対勢力を牽制する発言が相次いだ。

メイ首相は2018年12月31日、新年に向けた英国民へのビデオメッセージで、「議会が合意を支持すれば、英国は困難から脱することができる」とコメントした。続けて、就学や就職、賃上げ、住宅購入など日々の生活に直結する事柄が最も重要な政策課題だと説明した上で、「(政府の)良いブレグジット合意に(議会が)賛同すれば、これらの課題にエネルギーを集中できる」と言及。国の重要課題が停滞していることを非難する世論に同調しつつ、議会の反対勢力を牽制した。

離脱派の主要閣僚では、リアム・フォックス国際貿易相は2018年12月30日付地元紙のインタビューで、「最悪の結末は、ブレグジットできないこと」とコメント。ジェレミー・ハント外相も2019年1月2日に訪問先のシンガポールで、2度目の国民投票によってブレグジットを取り消すことは英国社会にとって壊滅的だと発言するなど、反対勢力を牽制している。さらに、スチーブン・バークレーEU離脱担当相は1月3日付地元紙への寄稿で、議会が合意を否決すれば、合意なき離脱(ノー・ディール)の可能性が格段に高まると指摘。政府はラジオやソーシャルメディアも使い、ノー・ディールへの備えを一層促すことを明らかにした。

しかし、メイ首相が2018年12月に公言した、北アイルランドとアイルランド間のバックストップに関するEUからの確約の取り付け(2018年12月13日記事参照)は、クリスマスから2019年の年始にかけても進展はみられていない。報道によると、メイ首相はこの間、EU首脳らと電話協議を重ねており、1月第1週末にかけてさらに協議を進める意向だ。

報道によると、アイルランドのレオ・バラッカー首相は1月3日、ドイツのアンゲラ・メルケル首相からの要請を受け、ブレグジットについて電話で協議。現行の合意文書に変更は加えないものの、英国にさらなる確約と保証を提示することで一致したという。しかし、与党・保守党に閣外協力する北アイルランドの民主統一党(DUP)のナイジェル・ドッズ副党首は、メイ首相との協議でなおバックストップ合意に反対しているとされ、議会通過は依然として厳しい状況にある。

英国議会は1月7日に再開し、翌週に採決が行われる予定。離脱まで3カ月を切り、2度目の採決延期は困難だ。2年間にわたるブレグジット合意への道のりは、いよいよ最終段階を迎える。

(宮崎拓)

(英国、EU)

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