広汽集団とアイシン・エィ・ダブリュが自動変速機の合弁会社設立

(中国)

広州発

2019年01月07日

広州汽車集団(以下、広汽集団)とアイシン・エィ・ダブリュの合弁企業「広汽愛信自動変速機」(日本語名「広汽アイシン・エィ・ダブリュ自動変速機」)の工場定礎式が2018年12月23日、行われた。

2020年の生産開始を予定

「広汽愛信自動変速機」は12月11日に登記され、資本金は1億1,700万ドル。アイシン・エィ・ダブリュが60%、広汽集団の乗用車生産子会社の広州汽車集団乗用車(以下、広汽自動車)が40%を出資する。FF6速オートマチックトランスミッション(AT)の生産、販売を行い、生産能力は年間40万台で、2020年8月ごろの生産開始を予定する。同社は広州市で初めて自動変速機を生産する合弁会社とされる。

広汽集団は、1997年に広州市で設立された中国の大手自動車会社で、トヨタやホンダ、三菱自動車、日野自動車など日系を含む外資系企業と合弁事業を展開している。

人材育成も視野に

広汽集団の馮興亜総経理は「(今回の合弁は)優れた中国の自動車ブランドとグローバルトップの自動車コア部品の巨大生産企業との連合だ。ブランドの優位性と技術の相互補完、ウィンウィンの関係構築、イノベーティブな相互発展を通じ、共同で双方の製品の競争力を高める」とした。

広汽乗用車の郁俊総経理は「年間生産高は35億元(約560億円、1元=約16円)を予定している。自動変速機分野の人材を育成しつつ、現地で多くの就業機会を提供する」と述べた。

広汽集団は既にデンソー、IHI、ドイツのボッシュ、フランスのミシュランやフォルシアなどの大手部品サプライヤーと戦略的協力を行っており、「広汽愛信自動変速機」の設立は広汽集団の高性能部品の調達を安定させ、グローバルなサプライチェーンを強靭(きょうじん)なものにするとしている。

(河野円洋)

(中国)

ビジネス短信 e5755fd098817d03