韓国のJK美容整形外科が海南省に拠点を設立

(中国)

広州発

2019年01月04日

韓国の大手美容整形外科のJK美容整形外科は2018年12月20日、海南省ボアオ市で韓国JK美容整形外科医院ボアオ国際診療センターの設立式を行った。同センターは、中国唯一の国際医療・旅行産業園区であるボアオ楽城国際医療・旅行先行区(注)に位置する、医療機関ボアオ一齢ライフケアセンター内に設立される。

中国の巨大な潜在需要見込む

JK美容整形外科医院の朱権代表院長は同センター設立の理由として、「第1は中国、海南省、先行区には巨大な潜在需要があると見込んだこと、第2にボアオ一齢ライフケアセンターが設備、技術、マネジメントなどで優位性を持つ先端医療機関で信頼できること」を挙げた。また、先行区で世界レベルの美容整形外科と総合アンチエイジング医療集団を目指すとし、「今後はアンチエイジング、目の整形を行う。顧客の要望に応じて、その他の業務も展開する」と述べた。

中国の正規医院による医療美容の市場規模は、約4,953億元(約7兆9,248億円、1元=約16円)に達したとも報じられており、美容整形やアンチエイジング分野で市場のさらなる拡大が予想されている(「中国新聞網」2018年12月20日)。

日本語でのPRも実施

JK美容整形外科のウェブサイトによれば、同医院は1998年にソウルで設立された。現在、ソウル市内に手術室、入院フロア、エステなどを併設した、地下1階地上6階の本院を運営している。美容整形外科で韓国政府から唯一、「外国人患者誘致指定美容クリニック」の認定を受けている。日本には拠点がないが、日本語のウェブサイトを運営している上、日本語パンフレットも作成している。2017年には韓国の保健福祉部主催の「メディカルコリア2017」で、外国人患者誘致優秀機関部門国務総理賞を受賞した。

海南省衛生健康委員会の韓英偉主任は設立式で、同センターに対して「世界一流の整形外科の医療、教育・学術、科学研究センターとして、国際整形外科医療技術の新たな高みを目指し、中国・韓国の国際先端医療ツアー分野での協力モデルを構築することを望む」と期待を表明した。今後の中国での事業展開が注目される。

(注)2013年に設立が認可された。医療技術の導入、医療機械・薬品の輸入、外国資本による医療機関運営などの分野で規制緩和されている。

(河野円洋)

(中国)

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