2018年通年のGDP成長率は2.7%に

(韓国)

ソウル発

2019年01月28日

韓国銀行(中央銀行)は1月22日、「2018年第4四半期および年間GDP(速報)」を発表した。それによると、第4四半期の実質GDP成長率は前期比1.0%、前年同期比3.1%で、2018年通年は前年比2.7%だった(表1、2参照)。

表1 韓国の支出項目別実質GDP増減率(前期比)の推移
表2 韓国の支出項目別実質GDP増減率〔前年(同期)比〕の推移

韓国銀行が発表した2018年第4四半期の実質GDP(前期比)を支出項目別にみると、主な内容は次のとおり。

  • 民間消費:サービスを中心に1.0%増。
  • 政府消費:物件費と健康保険給与費の支出が増加し、3.1%増。
  • 建設投資:非住居用建物建設と土木建設を中心に1.2%増。
  • 設備投資:機械類は減少したが、運送装置が増加し、3.8%増。
  • 輸出:半導体など電気電子機器を中心に2.2%減。
  • 輸入:原油、石炭、石油製品が増加し、0.6%増。

経済活動別(業種別)では、農林漁業は畜産物の生産増加を受け5.8%増、製造業は自動車など運送装置を中心に0.8%増、電気・ガス・水道事業は電気業を中心に4.0%増、建設業は非住居用建物建設と土木建設が増加し1.1%増、サービス業は、卸売・小売業、飲食・宿泊業、保健・社会福祉サービス業などの増加で0.7%増だった。

韓国銀行の発表を受け、現地報道は「2018年の経済成長率、6年ぶりの最低値」(毎日経済新聞)、「2018年の成長率、政府の財政支出を受け2.7%-2012年(2.3%)以来最低-」(朝鮮日報)と報じた。

政府支出について、韓国銀行のパク・ヤンス経済統計局長は同日行われた記者会見で、「景気が良くない状態の中、政府支出が拡大したのは、安全化機能を作動させたため」とし、「(統一選挙で地方政府が2018年7月に新体制となり、)第4四半期に入り支出が集中した」と説明した。

〔諸一(ジェ・イル)〕

(韓国)

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