欧州委、鉄鋼製品に対するセーフガード措置の正式発動を決定

(EU)

欧州ロシアCIS課

2019年01月18日

欧州委員会は、2月上旬から鉄鋼製品に対する緊急輸入制限(セーフガード)措置を正式発動することを1月16日に発表した。同措置にかかる提案は、1月4日にWTOに通報されていたが、今回の発表は、前日の1月15日にEU加盟国と協議を行った結果、同措置の導入を最終的に決定したことを受けたもの。

EUでは、米国政府の鉄鋼・アルミニウムに対する追加関税賦課決定を受け、2018年3月から鉄鋼製品のセーフガード調査を開始(2018年3月28日記事参照)、同7月に全世界から輸入される鉄鋼製品に対し、暫定セーフガード措置が適用されている(2018年7月19日記事参照)。今回採択されたセーフガード措置は、セーフガード調査の結果を踏まえて正式に発動が決定されたもので、暫定措置に代わるものとして、2月上旬の適用を目指すとしている。

1月4日にWTOへ通報された提案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、正式発動されるセーフガード措置は現在適用されている暫定措置と同様、鉄鋼関連の26品目分類を対象に、EUへの2015~2017年までの3年間の輸入実績の平均プラス5%に基づき、関税割当枠(クオータ)を設定し、割当枠を超過した場合、その時点から25%の関税を課すというもの。輸入量の偏りを防ぐため、割当枠は4半期ごとに分配される。また、同措置は2021年7月まで継続するが、発動期間中、品目分類ごとの割当枠は毎年引き上げられる。原則として、全世界からの輸入が対象となるが、EU向け輸出が限られる開発途上国や、経済関係が緊密な欧州経済領域(EEA)からの輸入については、適用除外を認める。

正式発動されるセーフガード措置では、関税割当枠を(1)「国別割当枠」と(2)「その他の割当枠」の2段階に分けて割り当てる。まず、品目分類ごとに、特に高い供給関心を持つ国に対して、当該国からの過去3年間の輸入実績に基づく国別割当枠を設け、残りを「その他の割当枠」として、国を限定せずに輸入申告されたものから順に割り当てる仕組みだ。国別割当枠を設けられた国であっても、当該枠を全て消化した後、「その他の割当枠」への申請も認められる。

欧州委によると、2月上旬からセーフガード措置の適用を開始するために、今後、最終手続きを進める。適用される正式な措置は実施規則として公表される予定だ。

(根津奈緒美)

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