2018年の自動車販売・生産は3年連続で伸長

(インドネシア)

ジャカルタ発

2019年01月25日

インドネシア自動車工業会(GAIKINDO)の発表によると、2018年のインドネシア国内における自動車販売台数(卸売り、以下同じ)は115万1,291台(前年比6.6%増)、生産台数は134万3,714台(10.4%増)となり、販売・生産ともに3年連続で伸長した。

インフラ整備の進展で商用車が市場を牽引

ブランド別の販売台数をみると、1位はトヨタの35万2,161台(前年比5.2%減)、2位はダイハツの20万2,738台(8.8%増)、3位はホンダの16万2,170台(13.2%減)となった(表1参照)。続いて、ミニバン(MPV)の「エクスパンダー」が大ヒットした三菱自動車が14万2,861台を売り上げ、79.0%増という大幅な伸びを記録した。2017年に操業を開始した中国系メーカー2社については、ウーリンが1万7,002台と好調だった一方、DFSKは1,222台にとどまり、明暗が分かれている。日本ブランドのシェアは97.5%だった(注)。

表1 ブランド別販売台数(卸売り)上位10社

カテゴリー別の販売台数をみると、乗用車が87万4,660台で前年比3.6%の伸びにとどまった一方、商用車は27万6,631台で17.6%増と大幅に伸びた(表2参照)。2019年4月17日の大統領選挙に向けて、各地で高速道路などのインフラが急ピッチで整備される中、資源価格の上昇も商用車需要の追い風となり、トラックの販売が27.5%増と大幅に増加した。

表2 カテゴリー別販売台数(卸売り)

カテゴリー別生産台数については、乗用車が105万5,774台で前年比7.5%増、商用車が28万7,940台で22.9%増となった(表3参照)。輸出も順調に伸びており、2018年の完成車(CBU)輸出は14.4%増の26万4,553台だった。ダイハツ、トヨタ、三菱自動車、スズキが輸出を牽引しており、トヨタは2018年9月5日にジョコ・ウィドド大統領列席の下、輸出100万台達成の記念式典を開催している。

表3 カテゴリー別生産台数

2019年の販売目標について、GAIKINDOのヨンキ・スギアルト副会長は、金利上昇による悪影響などを見込んで、2018年と同じ110万台の数字を示している。

(注)メルセデス・ベンツなどGAIKINDOに加盟していないメーカーの販売台数は含まない。

(吉田雄)

(インドネシア)

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