武漢、自貿区内での商標登録申請が可能に

(中国)

武漢発

2018年12月13日

2018年12月3日から、中国(湖北)自由貿易試験区武漢エリア(以下、武漢自貿区)に商標登録窓口が設置された。国家工商行政管理総局商標局の委託を受けるかたちで、自貿区内に商標登録窓口が設置されたのは全国で初めて。

商標登録に係る時間や手間、コストを削減

これまで商標登録を行う際は、北京市の国家工商行政管理総局商標局に出向いて申請を行うか、代行業者に依頼して申請書を提出する必要があった。しかし、現在は武漢自貿区内の窓口で直接申請を行うことができるようになり、企業は商標登録にかかる時間や手間、コストを削減できる。商標登録窓口は、武漢自貿区内の企業が主な対象となるが、武漢周辺の市や湖北省の企業でも申請が可能だ。

申請の対象は、中国国内の企業や社会組織、自然人および国外(香港、マカオ、台湾も含む)の自然人など。なお、代理機構と外国および香港、マカオ、台湾の企業(合弁企業を含む)は申請の対象外。

また、商標登録時に必要な書類は次のとおり。

  1. 商標登録申込書(国家工商行政管理総局商標局のフォーマットを使用。同局の公式サイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますからダウンロード可能)
  2. 申請人の身分証明書のコピー(国内法人およびその他組織の場合は、営業許可書、社会団体法人証書などの有効証明書のコピーを提出。申請人が国内自然人の場合は、身分証、個体工商営業許可書などの有効証明書のコピーを提出)
  3. 取扱人の委任状と身分証のコピー

武漢自貿区は、内陸部で初となる自由貿易試験区の1つとして2017年4月に発足し、武漢市内中心部の南東に位置する武漢東湖新技術開発区内に位置する。同開発区は、光電子産業やハイテク産業、生物・バイオ産業など、知的財産と関係の深い分野が主要産業だ。2018年1月1日から11月30日までに同開発区内で登録された商標登録申請件数は1万3,591件で、前年同期比15.7%増となった。商標登録窓口の設置を受けて、今後、武漢自貿区ならびに同開発区内の商標登録申請件数は増加が見込まれる。

(片小田廣大、李成一)

(中国)

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