インドのモバイルゲーム利用者が2億5,000万人超え

(インド)

チェンナイ発

2018年12月27日

インドでモバイルゲーム市場が急成長している。現地紙「タイムズ・オブ・インディア」は12月17日、国内のモバイルゲーム利用者は2億5,000万人を超え、世界で5本の指に入るゲーム大国となった、と報じた。

この記事は米国のモバイル・マーケティング協会(MMA)発表のレポートに基づいており、インドのオンラインゲーム市場はモバイルゲームの普及により2021年まで年平均28%近い成長率で拡大するとしている。普及の主な要因として2点挙げられている。

1点目は、安価なスマートフォンの普及だ。近年、中国メーカーの進出が進み、消費者は手頃な価格でスマートフォンを購入できるようになった。ある大手eコマースサイトでは、端末価格5,000ルピー(約8,000円、1ルピー=約1.6円)以下のスマートフォンが複数確認できる。

2点目に、データ通信料の引き下げが挙げられる。2016年にリライアンス・ジオ・インフォコムが通信業界に参入して以降、価格競争によりインド全体のデータ通信料金が大きく引き下げられた。同社は、月額199ルピーで国内通話無制限、4Gデータ通信25ギガバイト(GB)が利用可能なプランなどを提供している。加えて、同国の基地局や光ファイバーケーブルが整備されたことも、データ通信料引き下げの要因だ。

MMAのレポートによると、インドにおけるモバイルゲームの人気上位3ジャンルは、アクション・アドベンチャー、レース・スポーツ、パズル・クイズ・ワードとなっている。世界中で人気の「プレイヤーアンノウンズバトルグラウンズ(PUBG)」はインドでも人気を博しており、ある調査会社のアンケートでは、1,047人の回答者のうち、約62%がこのゲームのプレイ経験があると回答している。また、ボードゲームの「ルードキング(Ludo King)」は、同国内で1億8,000万件以上のインストールを記録するヒット作となった。

(坂根良平)

(インド)

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