政府、AI研究開発に4年間で6億6,500万ユーロを投資

(フランス)

パリ発

2018年12月05日

フランス政府は11月28日、人工知能(AI)の研究開発に関わる国家計画を発表した。これは、マクロン大統領が2018年3月に発表したAI戦略の基本方針(2018年4月4日記事参照)のうち、AI研究の振興に関わる部分について具体的な措置をまとめたもの。2022年までの4年間に総額6億6,500万ユーロを、エコシステムの整備、AI人材の育成、ドイツのAI研究機関との連携強化などに充てる。

AI国家計画の主な内容は以下のとおり。

  • エコシステムの整備:国立の高等教育・研究機関の中に、AI学際研究機構(3IA:Institut interdisciplinaire de l’intelligence artificielle)を設置することで、AI分野における研究者、エンジニア、学生、企業などのネットワークを構築する。公募によって既に、(1)グルノーブルアルプ大学(医療、環境・エネルギー)、(2)コートダジュール大学(都市整備・スマートシティー)、(3)パリ大学、国立の高等教育・研究機関のほか、民間企業が共同で創設したインスティテュート・プレリー(医療、モビリティー、環境)、(4)トゥールーズ大学(航空機・宇宙、環境、医療)、の4つのプロジェクトが採択された。これら学際研究機構は向こう4年で政府から2億ユーロの研究補助金の支給を受ける。フランス国立情報学自動制御研究所(INRIA)が中心となり、これら学際研究機構間の連携を強める。
  • 人材育成:AI学際研究機構に所属しない研究者を対象に、国内外の公募で40の研究プロジェクトを選出し、研究補助金を支給する。また、研究補助金を受ける博士課程在学者の数(AI学際研究機構を除く)を現行の2倍の500人に増やす(研究補助金:7,000万ユーロ)。
  • AI専用スーパーコンピュータ設置:AI分野の研究者が利用できる10ペタフロップス(10の16乗回/秒)のスーパーコンピュータを、パリ郊外サクレーにあるフランス国立科学研究センター(CNRS)内に設置する(1億1,500万ユーロ)。
  • EU、ドイツとの提携強化:2021年から始まるEUの研究開発プログラム「ホライズン・ヨーロッパ」を支援するほか、2国間協力では特にドイツのAI研究機関とのネットワーク構築を目指す(1億1,500万ユーロ)。

(山崎あき)

(フランス)

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