11月の乗用車販売台数は3.4%減、2カ月ぶりに前年割れ

(インド)

ベンガルール発

2018年12月20日

インド自動車工業会(SIAM)が12月10日に発表した、2018年11月の乗用車全体〔一般乗用車、多目的自動車(UV)、バン〕の販売台数は前年同月比3.4%減の26万6,000台となり、2カ月ぶりに前年割れとなった。一般乗用車が0.9%減の17万9,783台、UVは10.2%減の6万9,884台と、ともに再びマイナスに転落した。一方、バンは0.8%増の1万6,333台とプラスを維持した。SIAMは、祝祭シーズンである11月の販売減少について、「自動車ローン金利の上昇や燃料価格の高騰などの影響を受けて、市況が悪化した」ことが要因とした。

メーカー別の一般乗用車の月間販売台数は、首位のマルチ・スズキが前年同月比1.2%減の10万6,325台、2位の現代は4.0%減の3万3,948台で、両社とも再びマイナスに転じた。一方、新型「アメイズ」の好調な売れ行きにより、ホンダが31.2%増の9,822台と最も高い伸び率を示した。

二輪車部門では、スクーターの販売台数が前年同月比3.0%増の52万1,542台、オートバイが9.4%増の104万9,659台と、ともに1桁台の伸びだった。メーカー別のオートバイ販売台数は、首位のヒーローが5.0%増の53万6,193台、2位のバジャージが44.6%増の20万5,259台とそれぞれプラスを維持した。一方、3位のホンダは15.0%減の12万7,896台となり、再びマイナスに転落した。二輪車全体の販売台数は7.1%増の164万5,791台で、好調な販売を続けている。

商用車(前年同月比5.7%増の7万2,812台)および三輪車(11.2%減の5万3,401台)を含む自動車全体の11月の販売台数は、5.0%増の203万8,015台だった。

SIAMは今後の見通しについて、「金利の上昇や燃料価格の高騰などの懸念材料は今後も残るため、乗用車部門としては今年度の業界見通しである前年度比7~8%増の達成は難しい」としつつ、「農村部の需要増に伴う二輪の販売は順調に伸び続け、向こう数カ月、自動車全体の販売を下支えしていく」との見方を示した。

(ディーパック・アナンド)

(インド)

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