ブルンジが2019年初めに首都機能移転を予定

(ブルンジ)

中東アフリカ課

2018年12月27日

ブルンジのジャン-クロード・カレルワ・ンデンザコ政府報道官は12月22日、地元メディアに対し、12月21日の閣議で首都をブジュンブラから、東方に約100キロ離れた中央州の小都市ギテガに移転することを了解した、と述べた。ただし、正式な移転には議会の承認が必要となる。また同報道官はブジュンブラが、引き続き経済面の中心として機能するとしている。加えて、内務、教育、農業など少なくとも5つの省と政府機関が2019年1月からギテガで庁舎建設を開始し、閣議もギテガで開催される予定。

ピエール・ンクルンジザ大統領は2007年に、ギテガは国土の中心に位置するとして首都移転を表明していたが、議会の承認には至っていない。現地報道によれば、「ギテガは人口約3万の小都市で、オフィスやホテルはほとんどなく、非合理的な決定だ。また、首都機能を移転する財政的余裕はないのではないか」といった指摘が出ている。

ブルンジは東アフリカ共同体(EAC、注)に加盟しているが、首脳会合の日程調整をめぐってホスト国のウガンダとンクルンジザ大統領の意見が一致せず、同大統領が直前に出席を取りやめ、2018年12月に延期された同会合が再度2019年に先送りされるなど、最近では不協和音が聞かれる場面もある。ブルンジの反政府組織をめぐる隣国ルワンダの関係も、会合延期の背後にあるとみられる。EACの結束を維持できるのか、ブルンジの今後の政治動向も注目される。

(注)東アフリカ共同体の加盟国は、ウガンダ、ケニア、タンザニア、ブルンジ、南スーダン共和国、ルワンダの6カ国。ソマリアも加盟を申請中。

(小松崎宏之)

(ブルンジ)

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