ジャワハルラール・ネルー港近郊のSEZ、開発運営事業者の入札開始

(インド)

ムンバイ発

2018年11月27日

インド西部マハーラーシュトラ(MH)州ムンバイ近郊のジャワハルラール・ネルー港を運営するジャワハルラール・ネルー・ポート・トラスト(JNPT)は、同港近郊に計画されている産業拠点用経済特区(Special Economic Zone:SEZ)の開発運営事業者の入札を開始した。同港はインド最大のコンテナ取り扱い港で、ムンバイ港とともにインド最大級の港であり、MH州内陸の工業団地へのアクセスが良いことでも知られている。

SEZが設置される地域は同港から4~5キロほど内陸にあり(図参照)、2020年の本格開業を目指すナビ・ムンバイの新国際空港からも6キロ程度。さらに、日本のIHIグループが一部区間を落札しているムンバイとナビ・ムンバイを結ぶムンバイ・トランス・ハーバー・リンクが完成すれば(2022年開通予定)、ムンバイ港やムンバイ市街とアクセスも飛躍的に向上することが期待されている。

図 ムンバイ周辺略地図

このSEZは全体で670エーカー(約270万平方メートル)で、販売エリア450エーカーのうち今回は296エーカーが入札の対象。製薬やエンジニアリングなど非汚染・無公害製造業(non-polluting industries)向けの用地となっている。

9月に行われた自由貿易倉庫地域(FTWZ)の入札では、ドバイに本拠を置く港湾管理会社ドバイ・ポーツ・ワールド(DP World)とインドの国家インフラ投資基金(NIIF)のジョイントベンチャーが75エーカーを落札している(「ビジネス・ライン」紙11月13日)。落札額は1エーカー当たり1億2,000万ルピー(約1億9,200万円、1ルピー=約1.6円)だった。

インドの物流業界は物品・サービス税(GST)や物品運送手続きを簡素化する電子運送状(e-Way Bill)の導入により大きな転換点を迎えており、外資・内資を問わず投資が活発化している。

(比佐建二郎)

(インド)

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