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第3四半期のGDP成長率は4.4%、輸出鈍化が影響

(マレーシア)

クアラルンプール発

2018年11月30日

マレーシア中央銀行と統計局は11月16日、2018年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率を前年同期比4.4%と発表した(表1参照)。前期より0.1ポイント減速し、減速は4期連続となった。内需が引き続き経済成長を牽引したが、輸出の鈍化が影響した。

表1 需要項目別実質GDP成長率(前年同期比)の推移

GDPを需要項目別にみると、6月から8月末まで物品・サービス税(GST)税率を0%にしたことによる家計支出の増加で、個人消費は9.0%増となった(図参照)。9%台の伸びは2012年第3四半期以来6年ぶり。中銀によると、2018年9月に導入された売上税およびサービス税(総称してSST)が与えた影響は小さかった。民間投資は製造業とサービス業による資本支出の増加で6.9%増と加速した。政府消費、公共投資は、ともに前期から回復した。他方、輸出は0.8%減と2年ぶりのマイナス成長で、輸入も前期より2.0ポイント減速した。純輸出は7.5%減となり、6四半期ぶりにマイナスに寄与した。

図 実質GDP成長率と項目別寄与度の推移(前年同期比)

産業別では、サービス業と製造業がそれぞれ前年同期比7.2%増、5.0%増と引き続き成長を牽引した(表2参照)。サービス業は前期から0.7ポイント加速し、6年ぶりの7%台となった。GST税率が0%で消費が拡大し、小売り(12.3%増)、自動車(8.3%増)、卸売り(7.2%増)の加速が顕著だった。

他方、農業、鉱業・採石はマイナス成長が続いた。農業は1.4%減で前期よりも減少幅が緩和したが、長引く悪天候によりパーム油が減少(8.0%減)し、足を引っ張った。鉱業・採石は、東マレーシアでのパイプライン漏れなどによって天然ガスの供給が減り、4.6%減と2期連続でのマイナスとなった。

表2 産業別GDP成長率(前年同期比)の推移

2018、2019年の成長率は5%を切る見通し

インフレ率はGST税率0%により、前期に続いて低下し、0.5%(前期は1.3%)となった。ノル・シャムシアー・モハマド・ユヌス中央銀行総裁は、今後のGDP成長率見通しで2018年は4.8%、2019年は4.9%と予測した。同氏は「政府は(財政安定化のため)公共支出の見直しを行っているが、民間部門が引き続き経済成長を下支えする。農業、鉱業・採石も回復する見通し」とした。しかし、国内外のエコノミストからは、米中貿易摩擦などの外的要因も含め、マレーシア経済の鈍化を懸念する声もある。

(エスター頼敏寧)

(マレーシア)

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