国際見本市がハボロネで開催、ボツワナの優良企業が参加

(ボツワナ)

ヨハネスブルク発

2018年11月05日

ボツワナの首都ハボロネで10月30日~11月2日、国際見本市「グローバル・エキスポ・ボツワナ2018」が開催された。現地の優良企業を含め、16カ国から144企業が出展し、約2万人が訪れた。ハボロネには南部アフリカ開発共同体(SADC)の本部があり、域内の経済連携や産業促進のハブとしての役割を果たしている。同国は、2018年4月に就任したモクウィツィ・マシシ大統領の安定した政治運営の下、主要産業の鉱物資源だけでなく、インフラ、農業、情報通信技術(ICT)分野を推進し、経済の多角化を目指している。

写真 国際見本市会場の外観(ジェトロ撮影)

国際見本市会場の外観(ジェトロ撮影)

写真 国際見本市会場内の様子(ジェトロ撮影)

国際見本市会場内の様子(ジェトロ撮影)

出展企業の1つであるボツワナのICT企業ボフィネットは、通信網整備事業を手掛ける。持続可能な開発目標(SDGs)の社会課題解決に向けたICT利活用のため、光ファイバー通信網「ボツワナICTハイウエー」を整備しており、2020年までに都市部で100Mbps(注)、地方で30Mbpsを目指している。整備が完了すれば、電子決済、遠隔教育、電子商取引、ネットバンキング、e-Tax(税の電子納付)、郵便サービスのウェブ化などが実現するという。

写真 ボフィネットの出展ブース(ジェトロ撮影)

ボフィネットの出展ブース(ジェトロ撮影)

また、ボツワナのIT企業ブロンドは、ドローンを活用したウェブ地図の基データ販売を行う。ドローンで撮影・計測を行い、地図作成に必要なデータを企業に提供している。一部はグーグルマップにも活用されているとのことだ。同国には、政府が地図を作製できない地域も多く、同データの需要が高いという。

写真 ブロンドの出展企業ブース(ジェトロ撮影)

ブロンドの出展企業ブース(ジェトロ撮影)

ボツワナの食品企業マウンゴ・クラフトは、数種類のオーガニックジャムを取り扱う。従来は国内の市場開拓に注力していたが、今後は日本を含めた海外市場への売り込みにも意欲をみせている。特に日本は、女性を中心に美容や健康に高い関心があるため、「アフリカ産のマルラ(ウルシ科スクレロカリア属の植物)やバオバブなどをPRしていきたい」と担当者は語った。

写真 マウンゴ・クラフトの商品(ジェトロ撮影)

マウンゴ・クラフトの商品(ジェトロ撮影)

(注)Mbpsは、1秒間に送受信可能なデータの量を表す単位。数値が大きいほど、通信速度が速い。

(川崎大祐、築舘弘和)

(ボツワナ)

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