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「30%ルーリング」適用期間変更に伴う移行措置を導入へ

(オランダ)

アムステルダム発

2018年11月28日

オランダ政府の「2019年税制改正」により、2019年1月1日から外国からの赴任者(外国企業の駐在員など)のための特別な税制「30%ルーリング」の適用期間が、8年から5年に短縮される(2018年4月27日記事参照)。今後2年間については移行措置が設けられる方向で、同移行措置は11月15日に下院で可決され、12月中旬までに上院でも可決される見通しだ。

「30%ルーリング」は、最大30%の所得控除ができる個⼈所得税の減免制度で、外国からの赴任者がメリットを享受できる制度だが、9月18日に政府が発表した「2019年税制改正」では、2019年1月1日から適用期間が8年から5年に短縮されていた。ところが、既に「30%ルーリング」の適用を受けている者の救済措置などは盛り込まれていなかった。

10月26日に財務省から議会に提出された税制改正にかかる法案の修正案では、既に本優遇措置の適用を受けている者に対しては、変更による影響が大きいとの声を受け、移行措置が盛り込まれることになった。背景には、当初計画されていた配当源泉税の廃止が「2019年税制改正」では見送られ、税収が確保される見通しとなったことがあるとみられる。

具体的な移行措置は次のとおり。

  • 適用期間(現行制度の8年間)終了年が2019年か2020年の対象者:変更なし
  • 適用期間(同)終了年が2021年、2022年、2023年の対象者:2020年12月31日まで適用
  • 適用期間(同)終了年が2024年もしくは2024年以降の対象者:移行措置なし。適用期間は3年短縮される

政府は、この「30%ルーリング」の適用期間短縮を決定した理由として、(1)適用者の80%は5年未満で帰国し、残りの20%は8年を超えて滞在するケースが多く、5年以上8年未満の中期的な滞在者は少ないため、優遇措置軽減の影響が小さいこと、(2)他国の同様の制度は5年間の適用が多いこと、(3)そもそもこの30%の所得控除はオランダ国外からの赴任者はさまざまな追加支出が見込まれるため、それに対する補填(ほてん)を意図して導入された制度だが、この追加支出は対象者の滞在が長引くにつれて減少すること、(4)5年に短縮することで、国としては収入増に資する一方、制度の目的である高度な能力を持つ国外居住者のオランダへの受け入れ促進の効果はほぼ損なわれないこと、を挙げている。

(高橋由篤)

(オランダ)

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