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リサイクル・プラスチック利用促進に向けた企業の誓約相次ぐ

(EU)

ブリュッセル発

2018年11月21日

欧州委員会は11月20日、リサイクル・プラスチック市場の活性化に向けた、企業を中心とする欧州産業界の自主誓約の動きや行動計画策定などの取り組みを評価するとの声明を発表した。EUは1月16日、「欧州プラスチック戦略」(2018年1月19日記事参照)を明らかにし、プラスチック廃棄物のリサイクル徹底を推進しているが、今回、欧州委は在欧日系企業を含む65の企業・団体(9月30日時点)から、自主誓約を受け取ったとしている。ただし、欧州委の分析によると、こうした欧州産業界の取り組みの結果、拡大が期待されるリサイクル・プラスチックの供給に対して需要は不十分であり、その活性化が今後の課題だという。

欧州委、需給ギャップ対策の立案目指す

欧州委は、この見通しを欧州産業界から提出された自主誓約についての予備評価の結果としている。欧州委によると、提出された自主誓約の主体はプラスチック・リサイクル事業者、発泡スチロール関連の産業団体、ポリエチレン・テレフタレート(PET)包装を採用するブランド企業(コカ・コーラ、ダノンなど)で、ほかにも欧州の食品最大手ネスレやイタリアの食品(パスタ)大手バリラ、ドイツの日用品大手ヘンケル、スウェーデンの家電大手エレクトロラックスなどの代表的な欧州企業や、日本の化学大手カネカのベルギー法人、欧州プラスチック・リサイクル事業者協会(PRE)などの産業団体も含まれる。

また欧州委は、こうした欧州産業界の取り組みが実現した場合、EU域内におけるリサイクル・プラスチックの供給量は2025年までに1,000万トン以上に達すると見通しを示した。ただし、需要は500万トン程度にとどまり、市場活性化に向けた産業・企業のさらなる取り組みが必要だという。

欧州委のフランス・ティーマーマンス第1副委員長(より有効な規制・機関間関係・法の支配・基本権憲章担当)は「プラスチック分野で循環型経済を実現するためには、新たなプラスチック製品生産におけるリサイクル・プラスチック採用を積極化することが肝要だ。今回、さまざまな産業界から自主的な貢献が表明されたことに感謝しており、今後のさらなる取り組みに期待している」とコメントした。

なお、欧州委は今後も自主誓約について精査し、2019年第1四半期をめどに詳細報告を発表、プラスチックのタイプ別に需給ギャップを明らかにするとしている。これにより、「欧州プラスチック戦略」でも注目されている自動車、建設、包装など分野ごとにどのような規制手法やインセンティブ政策が必要かなど、需給ギャップ補正のための対策を検討するとしている。

(前田篤穂)

(EU)

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