出入国カードを電子化、ネットや携帯アプリで事前申請

(シンガポール)

シンガポール発

2018年10月05日

シンガポール入国管理局(ICA)は10月3日、外国人渡航者が入国時に提出する出入国カードの電子化に向け、同月4日から3カ間にわたり電子事前申請の試験運用を行うと発表した。ウェブサイトかスマートフォンのアプリでの事前申請を可能にすることで、年間4,800万枚もの出入国カードのペーパーレス化を目指す。

ICAの発表によると、出入国カードの電子化で、シンガポールへの外国人渡航者は入国前にICAのウェブサイトまたは携帯アプリに必要な情報を記入。入国審査時に旅券を提出すれば、入国審査官がICAのシステムを通じてあらかじめ提出された情報を呼び出し、審査する。事前申請のサイトと携帯アプリは多言語に対応するほか、団体旅行向けのグループ一括申請も容易になる。また、一度申請すれば、その次に渡航した際にも登録済みの情報を利用でき、利便性が高くなる。

ICAは電子出入国カードの試験運用期間中、空港および陸路、船舶での出入国審査で、カードに未記入の外国人渡航者を対象に、試験運用への参加を呼び掛けるとしている。ICAは試験運用期間中に集めた渡航者からの意見を基にシステムを改善する方針で、電子化の本格導入時期については試験運用後に発表するとしている。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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