2019年予算案は前年比10.8%増、教育に重点

(コロンビア)

ボゴタ発

2018年10月31日

政府は10月20日、2019年予算案を発表した。規模は前年比10.8%増の259兆ペソ(約9兆650億円、1ペソ=約0.035円)となった。政府は、近く金融法(Ley de Financiamiento)を成立させ税制改革を行う予定で、アルベルト・カラスキージャ大蔵・公債相は、新たな税収によりさらに14兆ペソを確保する計画と述べた。

予算内訳は、一般歳出が160兆2,000億ペソ、投資が46兆8,000億ペソ、債務償還が51兆3,000億ペソとなっている。一般歳出と投資の合計額は207兆ペソとGDP比19.5%に達し、2015年以降最大となった。

分野別にみると、最も予算配分が大きいセクターは教育の41兆5,000億ペソで、前年比10.7%増、2015年の29兆ペソからは43.1%増となっている。増額分は、国立大学や幼児教育、職業訓練校への投資額を増やし、教育分野の強化につなげる狙いだ。次いで、国防に33兆4,000億ペソ、保健・福祉に32兆3,000億ペソ、雇用に28兆6,000億ペソが割り当てられた。

農業とクリエーティブ産業に税制優遇措置を検討

イバン・ドゥケ大統領は金融法に関し、農業分野に投資を行う企業は10年間、法人税を非課税とする考えを示した。これにより、農村地区の正規雇用創出や農地開発を推進する。また、クリエーティブ産業分野における起業に対しても5年間の税制優遇措置が検討されている。

(茗荷谷奏)

(コロンビア)

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