サンクトペテルブルク市長が辞任

(ロシア)

サンクトペテルブルク発

2018年10月12日

プーチン大統領は10月3日、サンクトペテルブルク市のゲオルギー・ポルタフチェンコ市長の任期満了前の辞任を受け入れ、市長代行として北西連邦管区のアレクサンドル・ベグロフ大統領全権代表を任命する大統領令に署名した。

ポルタフチェンコ氏は2011年8月、上院議長に転出したワレンチナ・マトビエンコ氏の後を継ぎサンクトペテルブルク市長に就任。2014年9月に再選(任期5年)されていた。

大統領令によると「ポルタフチェンコ市長の希望により、辞任を受け入れる」としている。しかし、報道ではプーチン大統領による事実上の解任とする論調が一般的で、その背景には、2018年9月にロシア各地で行われた一連の選挙の結果があるという見方(「コムソモリスカヤ・プラウダ(サンクトペテルブルク版)」電子版2018年10月3日)や、中央政府の政治闘争の一環であるとする見方(「実業ペテルブルク」紙2018年10月4日)がある。ポルタフチェンコ氏は、造船大手である統一造船の取締役会長に就任する見通し。

ベグロフ市長代行は1956年生まれ。レニングラード市(当時)建設部門などでの勤務を経て、2002年にサンクトペテルブルク副市長に就任。その後、大統領府での勤務を経て2012年から中央連邦管区、2017年12月からは北西連邦管区の大統領全権代表を務めていた。ベグロフ市長代行の任期は、次期市長選挙が予定される2019年9月まで。

(一瀬友太)

(ロシア)

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