重慶市、自動車産業のスマート化が加速

(中国)

成都発

2018年10月16日

重慶市で主力産業である自動車のスマート化を目指す企業の進出が相次いでいる。

8月23日、スマートカーのベンチャー北京車和家信息技術は、重慶両江新区と工場を建設する契約を交わした。投資額は110億元(約1,760億円、1元=約16円)で、新工場の敷地面積は約120万平方メートル、年産能力は40万台。

9月25日には、日立オートモティブシステムズのグループ企業である日立汽車系統(重慶)もステアリングシステムなどの部品を扱う重慶両江新区の工場の開業式を行った。稼働は2019年2月からを予定している。開業式に出席した同社副会長の上樋亨氏は「日立汽車系統(重慶)中国大陸の最先端工場として、電動化や自動運転など中国の自動車産業発展のチャンスをつかんで、製品のグレードアップを実現させる」と述べた。

中国アンテナメーカーの蘇州天線集団は9月26日、重慶市両江新区に西南地域最大規模のアンテナ生産開発拠点を建設することを発表した。投資額は4億4,000万元、新工場の敷地面積は3万6,666平方メートル。第1期工事に2018年内に着工し、2019年までに完成させる予定で、約400人の雇用を創出するとしている。蘇中天線の関係者は今後の計画について、「重慶市のスマートカー発展を支援するため、スマートアンテナの生産および開発を中心として事業を展開する。自動車産業全体でのスマート化を通じて、産業のモデルチェンジを推進する」と述べた。

重慶市政府は2016年、工業情報化部との間で「インターネットによるスマートカーおよびスマート交通の運用示範協力協定」を締結した。「安全、グリーン、高効率、便利」といった次世代自動車産業の成長を目指して、自動運転、新エネルギー車などの開発を加速させ、重慶市の従来型の自動車産業の軽量化、スマート化、ネットワーク化などを進める。

(王植一)

(中国)

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