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欧州議会本会議、使い捨てプラスチック製品の禁止法案を採択

(EU)

ブリュッセル発

2018年10月26日

欧州議会本会議は10月24日、使い捨てプラスチック製品の流通を2021年から禁止する法案を可決(賛成:571、反対:53、棄権:34)した。欧州委員会が5月28日に法案を提案(2018年6月5日記事参照)、「ストロー」「レジ袋」など一般利用されている10品目の使い捨てプラスチック製品が禁止対象となる。今後、EU理事会とも協議を進め、海洋汚染対策を念頭にEUとして指令を発効させ、加盟各国の国内法制化を急ぐ。

欧州委提案をさらに厳しく修正

同法案をめぐる欧州議会での審議で、主担当の報告者を務めたフレデリック・リース議員〔ベルギー選出、リベラル派「欧州自由民主同盟(ALDE)」所属〕は「使い捨てプラスチック製品に対する最も野心的な法案を採択できた」「海洋環境を保護し、220億ユーロ(2030年までの推定値)とも見積もられている欧州でのプラスック汚染の環境への損害コストを抑えるために効果的な法案だ」と語った。欧州委によると、海洋汚染ごみの8割以上はプラスチック(廃棄物・ごみ)に由来しており、今回の法案で、その7割を禁止対象にできるという。

また今回、禁止対象とはならない、代替品が存在しない品目(使い捨て食品容器など)についても、2025年までに25%削減することを加盟国に義務付けるほか、その他のプラスチック製・飲料用ボトルも、2025年までに90%のリサイクル率を達成することを加盟国に義務付ける。さらにプラスチックを含む、たばこ用フィルターなどについては、2025年までに50%、2030年までに80%まで削減する厳しい目標を課す。

このほか、欧州議会は欧州委の提案以外に、「ポリスチレン(梱包緩衝材、食品用トレイなどの素材)」と「オキソプラスチック(酸化型生分解性プラスチック)」も、2021年からの禁止対象に加えた。オキソプラスチックについては、太陽光や太陽熱による酸化分解促進反応を活用し、自然環境の中で酸化崩壊、低分子化し、微生物分解を用いることで分解できることが期待されているが、最近の研究の結果、分解が十分にできていない事例があると、欧州の環境NGOが指摘していた。

なお、欧州のプラスチック産業団体であるプラスチックス・ヨーロッパは10月24日付で「使い捨てプラスチック製品など対象の定義が曖昧なため、加盟国当局レベルでの解釈や運用をめぐる混乱が生じる」「EU指令として機能しないリスクがある」との懸念を表明する声明を明らかにしている。

(前田篤穂)

(EU)

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