1~9月のGDP成長率は7.0%と高水準

(ベトナム)

ハノイ発

2018年10月10日

ベトナム統計総局は9月28日、2018年1~9月の実質GDP成長率が前年同期比7.0%と高水準だったと発表した。四半期別では、第1四半期7.5%、第2四半期6.7%、第3四半期6.9%となった。1~9月の成長率を産業別にみると、農林水産業3.7%、鉱工業・建設業8.9%、サービス業6.9%と、鉱工業・建設業が最も大きく伸びた(表参照)。

表 1~9月の実質GDP成長率とCPI上昇率の推移

鉱工業・建設業の中でも、製造・加工業は12.7%増加し、引き続き高い伸びだった。鉱工業生産指数をみると、コークス・石油精製(前年同期比53.1%増)、医薬品・医薬化学品・生薬(25.9%増)、金属類(18.2%増)、電子部品・コンピュータ・光学製品(14.8%増)などの分野で増加が顕著だった。これまで成長を牽引してきた携帯電話が2.8%減となった一方、同部品は25.7%増と堅調な伸びを示した。

2018年CPI上昇率は3.7~3.95%、目標達成の見通し

2018年1~9月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同期比で3.6%となった。項目別でみると、最も高いのは医薬品・医療サービスの14.1%で、次いで交通6.8.%、教育6.3%となった。2017年からの地方における医療費引き上げ、2015年からの学費引き上げの影響が続いている。インフレ上昇が懸念される中、ブオン・ディン・フエ副首相は9月28日の政府会合で、2018年通年のCPI上昇率は年平均3.7~3.95%を維持し、政府目標の4.0%以下を達成できるとの見通しを示した。

(佐藤進)

(ベトナム)

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