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2019年予算案、低・中所得層の購買力増大を目指す

(オランダ)

アムステルダム発

2018年10月03日

ルッテ内閣は9月18日、2019年の政府予算案を発表した。予算案の覚書の中で「オランダ経済は好調で、国民にその好調さを懐で感じてほしい」とし、そのために政府は、給与の増加と税負担の低減により、とりわけ低・中所得層の購買力を増大させることを目指すとしている。予算編成の前提となる2019年のマクロ経済見通しは、実質GDP成長率が2.6%、失業率は2001年以来の最低水準となる3.5%になり、税制改正により96%の世帯の購買力が向上するとしている(表参照)。財政黒字はGDP比で1.0%、政府債務は49.6%に改善するとしている。一方で経済成長のリスクとして、ハードブレグジット、貿易摩擦の激化、イタリア新政府の不確実な予算政策などを指摘している。

表 主な経済指標

税制改正で法人税率引き下げ

同時に発表された税制改正では、配当源泉税の廃止による税収不足を補うため、課税所得20万ユーロ以上の企業に対する法人税率を現行の25%から2021年まで段階的に引き下げ22.25%としたものの、連立政権の政策合意である21%よりも小幅にとどめた。一方、課税所得20万ユーロ未満の中小企業への課税率は政策合意どおり現行の20%から段階的に引き下げ2021年に16%にする。加えて支払利子の源泉税は、政策合意より1.6ポイント低いものの、2020年に26.25%、2021年に26.9%にそれぞれ引き上げられる。

個人所得に対しては、年間所得に応じた現行の4区分から段階的に2区分に簡素化しながら、年間2万ユーロ以上の所得の場合は減税を行う。勤労者特別控除は年間2万~6万ユーロの給与所得では引き上げる。また、一般特別控除は年間5万ユーロ以下の給与所得では引き上げるとともに、低所得者らに対しては、控除額を政策合意の140ユーロに44ユーロを追加することとしている。

一方、食料品などに適用される付加価値税の軽減税率については、2019年に6%から9%に引き上げる。さらに、住宅ローン税控除や自営業者の税控除などを含む高所得者に対する税控除の減額を行う。そのほか、環境汚染の度合いの高い天然ガスへの課税強化、電気の減税、エネルギー効率の高い賃貸住宅への減税なども盛り込まれている。

(高橋由篤)

(オランダ)

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