サンフランシスコで日本酒・焼酎・泡盛のワークショップ開催

(米国)

サンフランシスコ発

2018年10月22日

ジェトロは在サンフランシスコ日本総領事館と共催で、日本酒・焼酎・泡盛の知識普及を目的としたワークショップ「Sake, Shochu & Awamori:An Educational Workshop and Tasting」を、日系、米国系のディストリビューター、レストラン事業者、酒造事業者などの協力を得て、10月1日に駐サンフランシスコ総領事公邸で開催した。ワークショップには、現地のディストリビューター、インポーター、ソムリエ、バーテンダー、レストラン、メディアなどから51人が参加した。

第1部はセミナー形式で、トシオ・ウエノ氏(サケ・スクール・オブ・アメリカ副社長)から、日本酒・焼酎・泡盛の製造工程、成分、産地、飲み方、食べ物とのペアリングなどの説明があった。

第2部はパネルディスカッション形式で、ロバート・バース氏(カリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ教授)、ボー・ティムケン氏(トゥルーサケオーナー)、サトシ・ウラカワ氏(サケワン南部地域マネジャー)、エドワード・ディングラー氏(ジャーナリスト)の4人の有識者をパネリストに迎え、サンフランシスコ・ベイエリアなどでの酒類に関する関心の高まり、トレンドや普及に当たっての問題点などについて意見を交わした。パネリストからは、一昔前に比べるとお酒を取り扱う店(日本食レストラン以外も含めて)は増えている一方で、説明できる人が少なく、酒に関わる教育の重要性などが語られた。

また、有識者の経験談として、「タコスとお酒」など日本食以外の食べ物とのペアリングにも適していることや、米国人の好む新たなペアリングを開発できる可能性がまだあることなどが述べられた。

写真 熱心に聞き入る参加者(ジェトロ撮影)

第3部では、日本酒・焼酎・泡盛の合計約50銘柄のテイスティングを実施した。日本酒は、純米大吟醸などの分類別、硬水・軟水の種類別、コメや酵母の種類別に提供された。焼酎では芋・麦・コメ・黒糖などの原料別、泡盛については沖縄本島・久米島・宮古島の地域別および古酒のテイスティングを実施した。

写真 さまざまな酒類を試す参加者(ジェトロ撮影)

来場者からは今回のワークショップについて、「米国では手に入らない貴重な情報を得られた」「講師・パネリストの人選がすばらしかった」「お酒に関する教育の重要性を感じた」という声が聞かれたほか、「今後もこのようなワークショップを企画してほしい」といった、次回のイベントに対する期待の声も聞かれた。

(古賀康文、石橋裕貴)

(米国)

ビジネス短信 b2bd21a6cd527787