第20回中国国際工業博覧会が上海市で開催

(中国)

上海発

2018年10月02日

「第20回中国国際工業博覧会」(以下、博覧会)が9月19~23日に、上海市の国家会展中心で開催された。博覧会は1999年から毎年、上海で開催されており、今回で20回目を迎えた。19日の開幕式には徐●(はこがまえに玉)迪第10回中国人民政治協商会議全国委員会副主席・中国工程院主席団名誉主席、苗■(土へんに于)工業和信息化部長、李暁紅中国工程院院長、李強中国共産党上海市委員会書記が出席し、開会あいさつを行った。

博覧会は、デジタル工作機械、新材料、新エネルギーと電力電工、ロボット、省エネ・環境保護技術など製造業に係る8つのテーマに分けて展示が行われ、展示スペースは12ホール(28万平方メートル)、出展者数は27カ国・地域から2,631社となった。また、専門バイヤーは前年比3.6%増となる17万4,000人(延べ人数)が来場した。

写真 博覧会会場の様子(ジェトロ撮影)

博覧会は中国において唯一、国務院の批准によってコンテスト機能を持つ展覧会で、今回は申込のあった358の展示品の中から特殊栄誉賞、金賞、イノベーション金賞と工芸設計金賞の4つの受賞展示品を選定した。このうち、日本企業では、三菱電機の生産現場と情報システムをシームレスにつなぎ「人、機械とIT」を有効に管理できる「e-F@croryスマート製造ソリューション」が金賞を受賞した。また、第47回経済産業大臣賞を受賞した、ヤマザキマザックの3Dレーザーのパイプカッター「3D FABRI GEAR 220 MKII」が工業設計金賞を受賞した。

ジェトロは2009年から2016年まで、省エネ・環境保護技術分野において日本企業を取りまとめてきたが、2017年からは後援として支援している。今回は日本から公益財団法人横浜企業経営支援財団(IDEC)をはじめ11社・団体が出展し、特にコスモテックが天津市に設立した法人である天津考斯慕環保技術(コスモテック)は6小間の特別装飾で出展した。

写真 天津コスモテックの特別装飾出展(ジェトロ撮影)

博覧会は、11月に同じく国家会展中心で開催される「第1回中国国際輸入博覧会」のリハーサルイベントとしての意味合いもあり、会期4日目の22日には、周波上海市委員会常務委員・常務副市長が総指揮を執り、展示現場で車両集中入場、飲食緊急供給など15項目の予行練習を指揮し、応勇上海市委員会副書記・上海市長も現場を視察するなど力の入った運営が行われた。

(張潔菁)

(中国)

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