大統領選で、ボルソナーロ候補が当選

(ブラジル)

サンパウロ発

2018年10月29日

10月28日に大統領、州知事選挙の決選投票が行われた。大統領選は、高等選挙裁判所(TSE)による集計結果(開票率98.89%)で、ジャイール・ボルソナーロ候補〔社会自由党(PSL)〕の得票率は55.29%と、フェルナンド・アダジ候補〔労働者党(PT)〕の44.71%を上回り当選が決まった。投票前日の27日に発表された民間調査会社ダッタフォーリャの世論調査では、ボルソナーロ候補の支持率が55%、アダジ候補は45%で、予想どおりの結果だった。選挙戦中盤に暴漢に襲われ重傷を負ったボルソナーロ候補は、SNSを中心に選挙活動を行う一方、アダジ候補は全国各地を訪れて国民に直接訴え掛けたが、及ばなかった。

ボルソナーロ氏は1955年3月21日生まれの63歳。サンパウロ州カンピーナス市出身。ブラジル陸軍で大尉まで務めた後、1989年にリオデジャネイロ市議会議員として政界入り。その後連邦議会選挙に立候補し、1991年以降、リオデジャネイロ州選出連邦下院議員を7期連続で務めた。所属政党は政界入り以降9つ変わっている。最初の結婚による3人の息子も政界入りしており、2018年10月7日の連邦議会選挙で長男のフラビオ氏はリオデジャネイロ州選出上院議員(PSL)に当選、三男のエドゥアルド氏はサンパウロ州選出下院議員(PSL)に再選。二男のカルロス氏はリオデジャネイロ市議会議員を務めている。

一方、州知事選は13州・1連邦直轄区で決選投票が行われ、サンパウロ州知事選ではジョアン・ドリア候補〔ブラジル社会民主党(PSDB)〕が51.76%の得票率で、マルシオ・フランサ候補〔ブラジル社会主義者党(PSB)〕との接戦を制した(開票率99.87%)。

(二宮康史)

(ブラジル)

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