使い捨てプラスチック製品の禁止対象を拡大

(フランス)

パリ発

2018年10月11日

政府は、使い捨てのプラスチック製品の規制対象品を拡大する。「緑の成長のためのエネルギー転換法」により、2020年1月1日から使い捨てのプラスチック製コップ、グラス、皿を禁止したが、その禁止製品のリストにストロー、ナイフ・フォークなどのカトラリー、ステーキ用ピック、グラス用ふた、ミールトレー、アイスクリームカップ、サラダボウル、ボックス型容器、ドリンク用マドラーを追加した。

また、2020年1月1日から、学校の食堂におけるプラスチック製の水のボトルの利用を禁止、2025年1月1日から学校の食堂および6歳未満の子供の保育施設において調理、加熱および食事提供用のプラスチック容器の使用を禁止する。これは、10月2日に成立した「農業・食品業における商取引のバランス、健康で持続可能、全ての人にアクセス可能な食品のための法律」に盛られたもの。

2020年から禁止されるプラスチック製のコップ、グラス、皿については、施行令により、「家庭用のコンポストで堆肥化が可能で、バイオマスの含有量が50%(2025年からは60%)以上であれば対象外」と規定されている。新たに加えられた製品についても、施行令で対象外となるバイオマスの含有量が規定される予定だ。

欧州委員会は2018年5月28日、プラスチック製の食器など使い捨て製品を規制するEU指令案を発表している(2018年6月5日記事参照)。プラスチック製品製造業団体の「プラスチック・プラスチック複合材料成型加工連合会」のフロランス・ボネ=トゥレ副代表は、「フランスがEU指令より厳しく規制することを遺憾に思う」「プラスチックのごみ問題は否定しないが、規制までの期間が短過ぎる」との声明を出している。

(奥山直子)

(フランス)

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