2018年度JCC調査、日系企業の賃上げ率は4.9%

(タイ)

バンコク発

2018年09月27日

バンコク日本人商工会議所(JCC)が会員企業にアンケート調査を実施してまとめた「2018年度賃金労務実態調査」によると、在タイ日系企業の2018年度の賃上げ率の中央値は4.9%となった。好調な経済を背景として、前年度の4.6%を上回った。2006年以降、在タイ日系企業の賃上げ率は毎年おおむね5%程度で推移している(図参照)。業種別でみると、製造業は4.8%、非製造業は4.9%となり、非製造業の賃上げ率が製造業を上回った。

図 在タイ日系企業の賃上げ率の推移

調査によると、2018年の賃上げ率を「前年より上げる」と回答した企業は27.6%となり、「前年から引き下げる」と回答した企業(21.8%)を上回った。業種別では、製造業は「前年より上げる」が30.0%と「前年より下げる」(23.3%)を上回ったほか、非製造業でも「前年より上げる」が25.2%と「前年より下げる」(21.8%)を上回った。

また調査によると、2017年度の賞与の支給月数の中央値は、製造業は3.5カ月と前年(3.5カ月)から横ばいだったのに対し、非製造業では2.3カ月と前年(2.2カ月)から0.1カ月分増加した。さらに、賞与を「増やす」と回答した企業は製造業で37.0%、非製造業では25.0%となり、「減らす」と回答した企業(製造業:24.3%、非製造業:17.7%)をともに上回り、賃金・賞与とも「増やす」と回答した企業が多かった。

(阿部桂三)

(タイ)

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