深センとハノイの貨物直送試験ルートが開通

(中国)

広州発

2018年09月28日

中国・ベトナム両国の交通運輸部門の主催により9月19日、「中越国際道路貨物輸送試験ルート」の開通式が広東省深セン市で行われた。試験ルートは深セン市とベトナムのハノイ市間をトラックで直行するもの。深セン市を出発すると、広西チワン族自治区南寧市を経由、憑祥市の中越国境「友誼関」を通りハノイ市へ到着する。全行程は約1,309キロで、従来と比べ、輸送時間は40%短縮、コストは15%低下するという。

広東省とベトナムの間では2017年に広州市~ハノイ市を結ぶ鉄道路線「中越班列」が開通している。同ルートは全行程1,200キロを3日間で結び、主に電子製品、通信設備、日用品などが輸送されている。また2016年には広州市とネパールのカトマンズを結ぶ、全行程6,070キロの鉄道路線「南亜班列」が開通しており、ASEAN・南アジア地域との輸送ルートは拡大を続けている。

拡大する深セン市とベトナムの貿易

グローバル・トレード・アトラス(Global Trade Atlas)の深セン市側データによると、2017年のベトナムとの貿易額は、輸出額が前年比20.1%増の52億9,700万825ドルで、深セン市の輸出額全体の1.2%を占めた。主要品目をみると、85類(注1)が8.8%増の18億1,984万176ドル、84類(注2)が18.1%増の7億1,602万9,695ドルで、それぞれ全体の34.4%、13.5%だった。

輸入額は1.4倍の129億587万3,114ドルで、深セン市の輸入額全体の5.9%を占めた。品目別では85類が1.8倍の110億5,238万7,416ドルで、全体の85.6%だった。

(注1)電気機器およびその部分品ならびに録音機、音声再生機ならびにテレビの映像および音声の記録用または再生用の機器ならびにこれらの部分品および付属品。

(注2)原子炉、ボイラーおよび機械類ならびにこれらの部分品。

(河野円洋)

(中国)

ビジネス短信 87b5e8e7a1a23550