日本産包装米飯を活用したデリバリーサービスが上海で開始

(中国)

上海発

2018年09月27日

中国の飲食文化の中で、デリバリーサービスは欠かせない1つのカテゴリーだ。その中で、今回紹介するのは、上海市の高級日本レストラン「東京和食(SUN with AQUA)」が提供する日本産包装米飯を活用したデリバリーサービスだ。これは、上海市で日本産包装米飯を利用した初めてのデリバリーサービスとなる。

ジェトロは2017年、上海市でレストラン向けに包装米飯を活用した「どんぶりフェア」(以下、フェア)を2回実施し、日本産包装米飯のPRを行った。1回目のフェアに参加した東京和食はジェトロのイベントをきっかけに、農業生産法人「農樹」の包装米飯を仕入れ、2018年6月から本格的に高級日本料理のデリバリーサービスを開始した。

提供するデリバリーメニューはカツカレー、うな丼など約10種類あるが、単価は200元(約3,200円、1元=約16円)の「SUN仕出し小町弁当」が一番人気となっている。デリバリーサービスはもともと、昼食時にレストランに座る席がない客を対象にした持ち帰りメニューとして2017年から始められていたが、今では仕事で会社を離れる時間がない近隣のビジネスパーソンがランチミーティング時などに利用している。

写真 SUN仕出し小町弁当のイメージ(ジェトロ撮影)

東京和食によると、デリバリーは現在、1カ月に平均300食を販売している。日本産包装米飯と高級日本料理とのコラボは、味が良いだけではなく、見た目も非常に高級感がある。なお、デリバリーで提供する包装米飯は、顧客の希望に基づき、レストランで温めてから提供する場合と、そのまま提供する場合がある。

そのほか、デリバリー以外でも、同店ではコメにこだわっており、すし用および定食用に常時数種類の日本産米を使用し、店内にその日に使用している日本産米を展示している。上海市の高級レストランで、日本産米や包装米飯が、これからもいろいろなかたちで中国消費者に提供されていくだろう。

写真 日本産の包装米飯(ジェトロ撮影)
写真 キッチンのイメージ(ジェトロ撮影)

(尹世花)

(中国)

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