ロッテルダム港発の貨物、約半分は国外が仕向け地

(オランダ)

アムステルダム発

2018年09月25日

オランダ中央統計局(CBS)の9月7日の発表によると、2017年にオランダで荷積みされ、内陸貨物船、鉄道、トラックなどで輸送された貨物は9億1,700万トンだった(表1参照)。このうち約4分の1がロッテルダム港地域から輸送され、その半分はオランダ国外が仕向地となっている。

表1 2017年の主要荷積み地および輸送手段別貨物量

ロッテルダム港地域からは、鉄道による後背地への貨物輸送が他地域に比べ多い。内陸水運による輸送全体のうち、ロッテルダム港地域で荷積みがされた貨物の割合は5割弱だったのに対し、鉄道による輸送全体のうちロッテルダム発は6割強を占める。道路輸送では、ロッテルダム発は全体の12%と低い割合になっている。

ロッテルダム港地域からは、2017年に2億800万トンの貨物輸送を行ったが、多くは内陸水運が占め(55%)、道路輸送がこれに続き(37%)、鉄道輸送は8%となった。道路輸送では運ばれる貨物の80%はオランダ国内向けで、内陸水運や鉄道で運ばれる貨物の大部分は国外が仕向け地だった(表2参照)。

表2 2017年のロッテルダム港からの輸送手段別仕向け地の比率

ロッテルダム港地域の国外向け貨物の最大の仕向け地はドイツで、全体の3分の2を占める。輸送手段別にみると、国外向け鉄道輸送の76.5%、内陸水運の70%、道路輸送の44%がドイツ向けとなっている(表3参照)。ベルギーには内陸水運と道路輸送、イタリアには鉄道輸送が輸送手段として利用されている。

ドイツへの陸水運と鉄道により輸送される貨物は鉄鉱石が42.5%、石炭が25%を占める。道路輸送ではコンテナ貨物や農産物、食品が主になっている。

表3 2017年 ロッテルダム港からの輸送手段別仕向け国の比率

(高橋由篤)

(オランダ)

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