第2四半期GDP成長率は1.5%、5期連続のプラスも鈍化

(ナイジェリア)

ラゴス発

2018年09月14日

2018年第2四半期の実質GDP成長率は前年同期比1.5%で、2017年第2四半期以降5四半期連続のプラス成長となった(8月27日国家統計局発表、添付資料参照)。しかし、伸びは第1四半期の2.0%から鈍化した。

鈍化の主因は、石油・ガスを中心とした鉱業部門の不振だ。成長率はマイナス3.8%で、5期ぶりのマイナス成長となった。同部門は輸出全体の9割以上を占めており、2014年後半からの原油価格の下落と生産量の減少によりナイジェリアの経済停滞の主たる要因となっていた。今回も主要産油地帯であるナイジャーデルタで武装勢力がパイプラインの破壊活動を行うなどし、原油生産量が減少したことが影響したとみられる。

農業部門も、産業界が不況にあえいでいた2016年から一貫して3~4%の成長を見せていたが、第2四半期は1.2%と伸び悩んだ。

2019年2月に控える大統領選挙も経済活動が停滞する要因になるとみられ、2018年の実質GDP成長率はIMF予測の2.1%に届かないのではと不安視されている。

(山村千晴)

(ナイジェリア)

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