2018年の自動車生産台数見通しを208万台に引き上げ

(タイ)

バンコク発

2018年08月28日

タイ工業連盟(FTI)は8月20日、2018年の国内自動車生産台数見通しを2018年初の200万台から208万台に引き上げた。7月の国内自動車生産台数が前年同月比15.1%増の18万3,000台と13カ月連続のプラスになり、1~7月累計で前年同期比11.7%増の124万台となったことを踏まえたものだ。

1~7月累計の国内生産台数の内訳をみると、輸出向けの乗用車は前年同期比1.1%増の24万4,000台、同じく商用車は8.1%増の42万5,000台となった。一方で、国内販売向けの乗用車は20.6%増の26万5,000台、商用車は19.6%増の30万6,000台だった。輸出向けと国内販売向けの合計では、乗用車が10.4%増の51万台、商用車が12.6%増の73万台となっている。

生産台数見通しの内訳については、米中貿易摩擦、トルコの通貨下落、原油高などの影響が懸念される輸出向け生産台数は、年初の110万台(前年比2.4%減)に据え置く一方、国内販売向け生産台数は、年初の90万台から98万台(13.6%増)に引き上げた。同見通しは10月にも見直すとされており、さらなる上方修正もありそうだ。

タイの国内自動車生産台数は、2013年の246万台をピークに200万台を割る水準が続いていたが、2018年は5年ぶりに200万台の大台を超えると見込まれる。これは、自動車メーカーの積極的な新車発表による需要喚起などで、19カ月連続の前年同月比増が続く国内販売が牽引している。

(高谷浩一)

(タイ)

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