ベニテス政権が発足、新閣僚も発表

(パラグアイ)

サンパウロ発

2018年08月27日

マリオ・アブド・ベニテス氏が8月15日、パラグアイ大統領に就任した。同日に新閣僚も発表された(表参照)。ベニテス大統領は、国内の汚職撲滅のため司法の透明性を高めることや、社会問題の1つである、特に地方都市における貧困削減にも取り組む、と述べた。就任式には、南米南部共同市場(メルコスール)3カ国の首脳である、ブラジルのミシェル・テーメル大統領、アルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領、ウルグアイのタバレ・バスケス大統領も出席した。

表 パラグアイの新閣僚

ベニテス大統領は、オラシオ・カルテス前大統領が敷いた経済開放路線を引き継ぐことを表明している。外資誘致政策などを担う商工相には、米国やイタリアでホテル観光学やホテル経営学を学び、ホテル業や旅行業などの民間企業で豊富な実務経験を有する、リス・クラメル氏が就任した。クラメル商工相は、電気電子産業など質の高い労働力を要する産業誘致を積極的に行うことや、中小零細企業を含む国内産業支援にも注力する、と述べている。

蔵相には、パラグアイ中央銀行理事を務めた経験のあるベニグノ・マリア・ロペス・ベニテス氏が就任。国内マクロ経済の安定を目指すことや、公共事業への投資に官民連携を活用することなどに言及している。

パラグアイ中央銀行によれば、2018年のGDP成長率は4.7%と安定した成長が見込まれている。

(辻本希世)

(パラグアイ)

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