GDP成長率は2018年2.8%、2019年2.5%と好調持続を予測

(オランダ)

アムステルダム発

2018年08月24日

オランダ経済分析局(CPB)が8月16日に発表した経済予測によれば、2018年のGDP成長率は2.8%、2019年は2.5%を見込んでいる。2018年第2四半期の経済統計実績や世界経済の見通しなどが加味され、6月に発表された予測(それぞれ2.9%、2.7%)をわずかに下方修正したが、この先も経済成長が持続すると予測している。

表 オランダの経済成長予測

2019年は、民間消費支出、政府消費支出、輸出、企業と住宅投資が牽引し、これまでのGDP成長率の平均を超える経済成長となる、とした。また、失業率は2019年には3.5%と歴史的な低水準になり、人件費の上昇と付加価値税(VAT)の軽減税率(注)の引き上げがインフレ率の上昇に影響を与えると見込む。2017年の連立政権合意の財政措置により、購買力は1.3%増加(2018年は0.4%)し、政府債務は好景気により改善が見込まれ、GDP比で2018年の53%から49%に低下するとしている。

一方、経済へのリスク要因として、通商紛争につながる可能性のある貿易摩擦、英国のEU離脱(ブレグジット)、イタリアの経済政策、トルコなど新興経済国の成長鈍化が、ユーロ圏経済の不確実性の要因になり得る、と指摘している。

(注)食料など生活必需品に対して適用される。

(高橋由篤)

(オランダ)

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